比警察 逮捕の中国漁船乗組員を送検

5月10日 19時03分

南シナ海でフィリピンの警察が中国漁船の乗組員を逮捕し中国側が反発している問題で、フィリピンの警察は１０日、ウミガメを密猟したなどとして乗組員を検察庁に送り、乗組員の即時解放を求める中国側の反発が強まりそうです。

この問題は今月６日、南シナ海の南沙諸島付近でフィリピンの警察が中国の漁船を拿捕（だほ）して乗組員１１人を逮捕し、これに対して中国側が乗組員の即時解放を求めているものです。
この問題でフィリピンの警察は１０日、ウミガメを密猟するなどして野生生物の保護を定めたフィリピンの国内法などに違反した疑いで、乗組員１１人を検察庁に送りました。
司法当局によりますと、通常１０日間の間に警察が裏付け捜査を進め、検察官が乗組員を起訴するかどうか判断することになるということで、この間、乗組員はパラワン島の拘置所で勾留されることになります。
この問題でフィリピン政府は、漁船を拿捕した現場はフィリピンの排他的経済水域内で主権に基づく正当な手続きだと主張しているのに対し、中国側は、一帯は中国の主権の範囲にあると主張しており、今後さらに反発を強めそうです。