焼き肉の発ガン物質はビールに浸けると半減する:研究結果

2014.05.10 21:00

焼き肉発ガン性物質


お肉は、焼いて食べるとおいしいですよね。とはいえ、あの香ばしいコゲが健康に害を及ぼす可能性があります。けれど、最近の研究から、お肉をビールに漬ければこの問題を解決できることがわかりました。

           

タンパク質を豊富に含んだ食べものを焼くと、2種類の化学物質が発生します。それは、「ヘテロサイクリックアミン(HCA)」と「多環芳香族炭化水素(PAH)」です。HCAは香ばしくておいしいコゲに含まれていますし、PAHのほうは、炭に落ちた肉の脂から立ち上る煙に含まれていますが、両方とも発がん性物質として知られています。

こういった有害物質を口にしないためには、グリル用の網などにこびりついたコゲを定期的に掃除したり、焼き過ぎて真っ黒に焦げてしまった部分を取り除いたりすると良いでしょう。焼く前に肉を60秒から90秒ほど電子レンジにかけるのも効果的です。

PAHを減らす方法として、お肉をビールに浸すのも一案です。食品専門の学術誌『Journal of Agricultural and Food Chemistry』に掲載された研究によれば、豚肉を4時間ビールに漬けてから炭火で焼いてみたところ、PAHの量が最大で半分ほど減ったそうです。さまざまな種類のビールが試されており、ブラックエール(黒ビールの一種)なら53%、ピルスナー(ラガービールの一種)なら13%、ノンアルコールのピルスナーなら25%、PAHを減らせることがわかりました。今度バーベキューをする時は、お肉をビールに漬けてから焼いてみてくださいね。

Effect of Beer Marinades on Formation of Polycyclic Aromatic Hydrocarbons in Charcoal-Grilled Pork|Journal of Agriculture and Food Chemistry via WonderHowTo

Patrick Allan(原文/訳:遠藤康子/ガリレオ)
Photo by Shutterstock.

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