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新日鉄住金エンジニアリング株式会社製鉄プラント事業部の中国合弁子会社、重慶新聯鋼鉄設備技術有限公司(CNSE)はこのほど、ベトナムTon Dong A社(TDA)より溶融亜鉛メッキラインを受注した。
CNSEが基本計画から詳細設計・調達まで大部分を中国で行うことにより、競争力のある価格を実現することが可能となった。また、高速通板時に発生しやすいスプラッシュ(ワイピング時に亜鉛が鋼板表面に飛散する現象)やエッジオーバーコート(鋼板の両端と中心部のメッキ厚が不均一になる現象)を防ぐために新日鉄住金エンジニアリングが独自開発(特許出願中)したエアナイフ「NS BLAD」を採用するなど、技術面における独自性も取り入れている。同案件は入札にかけられ、CNSEを含め欧州・日本・韓国・中国から合計9社参加しての競争入札となったが、価格・技術両面での工夫が高く評価された結果、今回CNSEが受注者に選ばれた。
「NS BLAD」には、鋼板の表面品質改善とランニングコスト削減効果があり、その効果は日本国内製鉄所の試験プラントで実証され、実機化に成功した。これまでにベトナムのほか、海外の顧客より複数件の注文を受けているという。