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公共放送幹部発言で波紋=家族激怒、暴行も―韓国客船事故

時事通信 5月9日(金)15時41分配信

 【ソウル時事】韓国の珍島沖で起きた客船「セウォル号」沈没事故で、韓国放送公社(KBS)幹部が「死者はそれほど多くない」との趣旨の発言をしたとして、犠牲者家族らが9日、ソウルの大統領府近くに座り込むなど、激しく抗議した。8日には遺族が安山市の合同慰霊所に来たKBS幹部2人を暴行する騒ぎも起きた。
 労働組合系メディアは最近、KBS報道局長が社内の会食で、「セウォル号事故では約300人が一度に死んだが、年間の交通事故死者数と比べれば、それほど多くないのでは」との趣旨の発言をしたとの同席者の話を報じた。
 報道局長は9日記者会見し、「韓国社会の安全不感症を企画報道で問おうという会話の中で、交通事故の死者が多いと話したことが、歪曲(わいきょく)された」と反論。しかし、事態の責任を取り辞任すると表明した。
 慰霊所では、家族らがKBS幹部2人を待機室に連れ込み、約5時間にわたって激しく抗議。2人は頭や腹を殴られ、入院した。
 8日深夜には家族ら約120人が抗議のためKBS本社を訪問。最大野党・新政治民主連合の議員5人も同行しており、騒動の背後には、政府寄りとされるKBSをたたき、朴槿恵政権に打撃を加える野党の思惑もあるとみられる。 

最終更新:5月9日(金)17時18分

時事通信

 

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