3000年前の古代エジプト軍人の墓を発掘、旧首都の重要性示唆

2014年05月09日 14:44 発信地:サッカラ/エジプト

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エジプト・カイロ(Cairo)南部にある古代エジプトのネクロポリス(埋葬地)だったサッカラ…

×エジプト・カイロ(Cairo)南部にある古代エジプトのネクロポリス(埋葬地)だったサッカラ(Saqqara)で、3000年前の軍人の墓の内壁を修復する専門家(2014年5月8日撮影)。(c)AFP/KHALED DESOUKI

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【5月9日 AFP】エジプト考古省は8日、古代エジプトの都市メンフィス(Memphis)のネクロポリス(埋葬地)として知られるサッカラ(Saqqara)で、3000年前の古代エジプト軍司令官2人の墓を発掘したと発表した。墓の1つは、死後の世界を描いた色鮮やかな浮き彫りで装飾が施されているという。

 首都カイロ(Cairo)の南方約20キロにあるサッカラの発掘現場で記者会見したモハメド・イブラヒム(Mohamed Ibrahim)考古相は、今回の発見によって、首都がメンフィスからテーベ(現ルクソール、Luxor)に遷都した後のエジプト新王国(New Kingdom、紀元前1550~1070年)においても、依然としてメンフィスが重要な都市だったことが確認されたと述べた。

「これらの人々がここ(サッカラ)に埋葬されたということは、(南部の)ルクソールが事実上の首都になった後も、メンフィスが行政と軍事の中心地としての重要性を保ち続けたことを示している」(イブラヒム考古相)

 墓はどちらも、新王国時代の貴族の墓によく用いられた神殿様式で設計されていた。

 墓を発見したカイロ大学(Cairo University)の発掘チームを率いるオラ・エルアグイジ(Ola el-Aguizy)氏によると、墓の1つは新王国末期に建造されたもので、石灰岩で造られていた。周辺国への特使や軍記録保管所の責任者を務めたパセル(Paser)という人物のもので、内部からは青、赤、黄の彩色が一部残る保存状態の良い浮き彫りが見つかった。

 もう1つは、セティ1世(Seti I)とラムセス2世(Ramses II)の治世下で軍司令官と財政責任者を務めたプタハメス(Ptahmes)の墓で、泥レンガで建造されていたという。(c)AFP

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