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【大リーグ】

マーリンズ、昨季100敗からV字回復 ポストシーズン進出確率、開幕前の3倍

2014年5月9日 紙面から

◇マーリンズ1−0メッツ

 弱くても勝てます−。マーリンズは7日(日本時間8日)、地元マイアミでのメッツ戦に1−0でサヨナラ勝ち。ここ4戦で3度目のサヨナラ勝ちで今季19勝15敗とし、ナショナルズとともにナ・リーグ東地区の首位タイに浮上した。今季の本拠地勝率7割7分3厘(17勝5敗)はメジャートップ。昨季は100敗(62勝)を喫し、ここ3年間は常に地区最下位だった“弱小軍団”が、まさかの快進撃。米複数メディアによれば、レドモンド監督は「チーム一丸となりつつある。いい位置に付けている」と11年ぶりのポストシーズン(PS)進出に意欲を見せた。

 7日のメ軍戦は0−0の9回、先頭スタントンが左前に運ぶと、続く前楽天のマギーが四球でつなぐ。1死一、三塁からオズナが浅い中飛を打ち上げると、三走スタントンが激走して本塁を陥れ、大団円で幕を閉じた。「一丸となりつつある。いい位置に付けている。チーム内にエネルギーと結束力がある」。レドモンド監督は力強く語った。

 誰がこんな躍進を予想しただろう。昨季も100敗するなど、ここ3年間は地区最下位。今季も年俸総額約3634万ドル(約37億1000万円)は全30球団中29位のうえ、不人気で開幕戦のチケットがさばけないため、球団がクーポンサイトのグルーポンと手を組み、「他のお好きな地元試合も観戦できる割引チケット」を“抱き合わせ”販売したほどだった。それが、ここ4戦3度目のサヨナラ勝ちで地区首位タイ。昨季7度だったサヨナラ勝利が今季は既に4度と半分を超えた。

 鍵を握るのは打線だ。主砲スタントンの10本塁打、38打点はともにリーグ最多。さらに今季からスタントンの直後、4番を打つマギーが打率3割1分8厘、得点圏打率4割4分1厘を誇るため、相手投手はスタントンと勝負せざるを得ない。呼応するようにチーム打率2割6分7厘と157得点はリーグ2位。昨季の同2割3分1厘、513得点はともに両リーグワーストだったから、隔世の感がある。

 本拠地で無類の強さを誇る。ホーム9連戦を8勝1敗で終え、今季ホームで両リーグトップの17勝5敗は、ワールドシリーズで優勝した1997年と同ペース。昨季はホームで3連戦以上のシリーズを全勝スイープしたのは2度だったが、今季は早くも3度ある。

 米データサイトのファングラフスが分析するPS進出確率は開幕前の5%から、現在は16・2%に跳ね上がった。「リーグの笑いものにされてきたマ軍が唐突に面白い存在になってきた。じっくりと見るに値する伏兵だ」とは7日の米誌スポーツイラストレーテッド(電子版)。マカジキ(マーリン)が11年ぶりに10月の大海、PSを泳ぐのも夢ではなくなってきた。

 

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