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【プロ野球】

阿部、ゴジラに並んだ332号 でも喜べない DeNAに打ち負け

2014年5月9日 紙面から

巨人−DeNA 5回裏無死満塁、左前に2点打を放つ阿部=東京ドームで(北田美和子撮影)

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◇DeNA7−6巨人

 DeNAは5−6の6回に石川の適時打で追い付き、8回は代打多村の適時打で勝ち越した。6回以降を無安打に抑えた救援陣も光った。巨人は阿部が5打点を挙げたが、先発今村が4回途中までで5失点と振るわず、救援陣も崩れた。

    ◇

 素直に喜ぶことはできなかった。試合後、巨人の主砲・阿部に笑みはなかった。

 3回、DeNA・加賀から、巨人時代の松井秀喜と並ぶプロ通算332本目となる5号3ランを右翼席へかっ飛ばした。しかし、試合は惜敗。節目の記録も、2012年8月4日のDeNA戦(横浜)以来の1試合5打点も、勝利で飾ることはできなかった。

 「記録を目標にやっているわけではないから。それはどうでもいい」。足早に歩きながら発した阿部のコメントは淡々としたもの。主将、正捕手として、4月17日のヤクルト戦(神宮)以来の一発を空砲とした責任を一身に背負っていた。

 久々の本塁打は苦しんだ末にたどり着いた。開幕前から続く首痛に加えて、4月4日の中日戦(ナゴヤドーム)で田島から死球を受けた左ふくらはぎの痛みに耐えながらの試合出場。打率も一時は2割ちょうどまで落ち込んだ。しかし、阿部が屈することはなかった。

 心には尊敬してやまない松井さんからの言葉もある。昨オフ、松井さんが住む米ニューヨークへ単身出向き、「長くやってほしい」と激励された。その言葉を現実のものにするため、この日も早出特打を敢行。打撃フォームにも微調整を施し、目標とする偉大な先達に肩を並べた。

 原監督も阿部の復調を感じた。試合後の会見では「らしさが出てきました」と断言。「いい感じですね」とチームの大黒柱の巻き返しに期待をかける。9日からは3位・阪神との直接対決。「良くはなってきている」と感じる阿部は、甲子園でも豪打を虎にお見舞いする決意でいる。 (川越亮太)

 

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