6万円3Dプリンターで“殺人銃”製作
2014年5月9日6時0分 スポーツ報知
3Dプリンターで製造された殺傷能力のある拳銃を所持したとして、神奈川県警は8日、銃刀法違反(所持)容疑で湘南工科大職員・居村佳知容疑者(27)=川崎市高津区=を逮捕した。
県警によると、3Dプリンターによる銃の押収と同法を適用は全国で初めて。居村容疑者は「警察が拳銃と認定したのであれば、逮捕されても仕方がない」と容疑を認めて、「拳銃が大好きで、日本でどうしたら持てるか考え、造ろうと思った」と供述している。
逮捕容疑は、4月12日、3Dプリンターで製造した樹脂製の銃2丁(全長20センチ)を自宅で所持した疑い。適合する実弾は見つかっていない。県警で鑑定した結果、銃は弾丸発射が可能で、厚さ2・5ミリのベニヤ板10枚以上を貫通、殺傷能力があると判断した。
居村容疑者はインターネットを通じ、約6万円で外国製3Dプリンターを購入。動画投稿サイトで造った銃を公開し「銃を持つ権利は基本的人権」などと書き込んでいた。設計図も海外サイトからダウンロードしたとみられ、県警は武器等製造法違反容疑でも調べる。3Dプリンターは、3次元のデータを基に樹脂などから複雑な立体を造る装置。型枠が必要ないため、コスト削減や少量生産が可能になっている。家電量販店でも、10万円程度からで購入できる。