激しくぶつかり合う中国とベトナムの船。
中国が海洋進出を進める南シナ海で、緊張が高まっています。
警察が押収したこの拳銃。
3Dプリンターで作ったと見られています。
海外で懸念されていた問題が、日本でも。
こんばんは。
ニュース7です。
海洋進出の動きを強める中国。
今度は南シナ海の西沙諸島で、ベトナムとの対立が鮮明になりました。
ベトナム政府はきのう、この海域で中国国有の石油会社が進める掘削作業を巡って、中国とベトナムの船が、複数回衝突したことを発表。
双方のにらみ合いはきょうも続いています。
海上に設置された掘削施設。
その周りには、複数の船が。
ベトナムの海上警察が撮影しました。
近づいてくるのは中国の船。
船には、中国海警の文字がはっきり見えます。
そして。
ベトナムの海上警察の船に衝突。
大きな音と共に映像も乱れ、衝撃の大きさが伝わってきます。
船の縁は削り取られたように壊れ、白い柵もめちゃめちゃになっています。
この映像をきのう公開したベトナム政府。
その説明によりますと、中国とベトナムが領有権を争う、南シナ海の西沙諸島周辺で、今月3日と4日、それにきのうの合わせて3日間、現場海域をパトロールしていたベトナム海上警察の巡視船などが、中国当局の船と複数回にわたって衝突し、ベトナム側で複数の人がけがをしたということです。
衝突が起きたのは、南シナ海の西沙諸島周辺。
西沙諸島周辺では、中国国有の石油会社が、今月に入って、海底の掘削を始めていました。
今回、衝突はそのすぐ西側で起きました。
ベトナム政府は、いずれの場所も自国の排他的経済水域内だとしています。
ベトナム政府などによりますと、現場海域には、掘削施設を守ろうとする中国側の船およそ80隻がとどまっています。
これに対し、ベトナム側の船はおよそ20隻とされ、近づこうとすると、中国の船から威嚇を受けているということです。
ベトナムの海上警察は。
これまで、中国との関係悪化を心配して、控えめな報道をすることが多かった新聞各紙も、今回は1面から数ページにわたって詳しく伝えています。
西沙諸島を含む南シナ海は、石油や天然ガスなどの地下資源が豊富にあるとされています。
このため、周辺の国や地域が互いに領有権を主張しています。
今回、中国とベトナムの間で、緊張が高まっている西沙諸島を巡っては、中国、ベトナム、それに台湾が、領有権を争っています。
さらに、南沙諸島を巡っては、中国、フィリピン、ベトナムなど、6つの国と地域が、領有権を争っています。
中でも中国は、南シナ海のほぼすべての島々の領有権と海域の管轄権を主張。
周辺の国々と対立しています。
西沙諸島の周辺海域で中国とベトナムの当局の船どうしが衝突したことについて、中国外務省の国境海洋事務局のイセンリョウ副局長は、問題をエスカレートさせたのは、ベトナム側だと主張しました。
一方、菅官房長官は。
ベトナムは、今週末に開かれるASEAN・東南アジア諸国連合の首脳会議で、南シナ海の問題を取り上げ、フィリピンなど中国と領有権争いを抱えるほかの国とも連携して、事態の収束を図りたい考えです。
ただ中国側は、中国企業の活動は正常なものだとの立場を崩しておらず、当面、緊張した状態が続くことが予想されます。
次です。
ものづくりの最新技術が悪用されました。
川崎市の大学職員の男が、3Dプリンターで作ったと見られる殺傷能力のある拳銃を所持していたとして、警察に逮捕されました。
3Dプリンターを使って製造したと見られる拳銃が押収されたのは、全国でも初めてだということです。
逮捕された湘南工科大学の職員、居村佳知容疑者です。
樹脂で出来た拳銃2丁を自宅の部屋に隠し持っていたとして、銃刀法違反の疑いが持たれています。
その居村容疑者が、インターネットに投稿したと見られる動画です。
撃っているのは、弾丸のない空砲と見られていますが、3Dプリンターで作ったと見られる拳銃のようなものを撃っている様子が映っています。
この動画をきっかけに、警察は先月、居村容疑者の自宅を捜索しました。
押収された5丁のうち、2丁の拳銃は、ベニヤ板を10枚以上重ねても、実弾を貫通させることができる威力があったということです。
殺傷能力を判断する基準の5倍に当たります。
調べに対し居村容疑者は、容疑を認め、拳銃は自宅の3Dプリンターを使って、自分で作った。
違法とは思わなかったと供述しているということです。
最新の技術として、企業のものづくりの現場で急速に導入され始めている3Dプリンター。
3次元のデータをもとに、樹脂などを積み重ねて、立体的に物を作り出す装置です。
家電量販店などでも数万円で販売され、家庭への普及も見込まれています。
ところがこうした中、問題が指摘されるようになったのが、3Dプリンターによる銃の製造でした。
去年、アメリカの団体が、銃の設計データや画像をインターネットで無料で公開。
データはサイトから削除されましたが、3Dプリンターとパソコンを持っていれば、銃の製造が可能なことを示したのです。
アメリカ国内では、凶悪犯やテロリストでも銃を作ることが可能になるという懸念が広がりました。
そして今回の事件。
押収された3Dプリンターは、外国製の組み立て式のものと見られ、容疑者のパソコンには、インターネットを通じてにゅうしゅしたとみられる設計図のデータが保存されていました。
押収された拳銃と、アメリカで製造された拳銃を比べると、似ているように見えます。
警察は、パソコンに保存していたデータをもとに、製造した疑いがあると見て調べを進めています。
専門家は、規制を強める必要があると指摘しています。
STAP細胞の論文、不正の認定が確定しました。
理化学研究所の調査委員会は、小保方晴子研究ユニットリーダーが求めていた再調査を行わず、論文の取り下げも勧告したことも明らかにしました。
一方、小保方リーダーの代理人の弁護士は、小保方リーダーは論文を取り下げないという見方を示し、懲戒処分が出た場合は、裁判を起こすことも検討する方針を明らかにしました。
STAP細胞の論文に不正があったと結論づけた、理化学研究所の調査委員会は、きょう午後、記者会見しました。
再調査を求めていた小保方リーダーは絶句し、非常にショックを受けた様子だったということです。
論文に不正があったとされた大きな理由の一つは、STAP細胞の万能性を示す研究の核心部分の画像が、実際には別の研究の画像だった点です。
小保方リーダー側は、画像が十分に整理できていなかったため、誤った画像を掲載したミスで、ねつ造には当たらないと主張していました。
しかし調査委員会は、ねつ造の範ちゅうに入るかどうかは、論文に書かれた実験条件のもとで実際に画像のデータが作られたかどうかで判断されるとしました。
その上で、論文では、生後1週のマウスのひ臓の細胞に、酸で刺激を与えて作ったと説明していたのに、実際には生後3週から4週齢のマウスの骨髄の細胞に、機械的なストレスを与えて作り出したもので、ねつ造の範ちゅうに入ることは明らかだとしました。
さらに調査委員会は、小保方リーダーの実験ノートについても、厳しく批判しました。
小保方リーダー側は、STAP細胞の万能性をしめすしょうこになる組織が出来たことを示すものだとして、ねつ造ではないと主張しました。
しかし調査委員会は。
調査委員会は、実験ノートから小保方リーダーの主張を科学的に裏付けるのは不可能だとしました。
不正の認定が確定したことで、理化学研究所は懲戒委員会を設置し、小保方リーダーら、関係者の処分を検討することを明らかにしました。
一方の小保方リーダー、代理人の三木秀夫弁護士によりますと、絶望感を感じた様子で、一生懸命やってきたが、何を言っても通らないと話したということです。
また、三木弁護士は、小保方リーダーは論文を取り下げないという見方を示し、懲戒処分が出た場合、処分の取り消しを求める裁判を起こすことも検討する方針を明らかにしました。
科学文化部の藤原記者に聞きます。
藤原さん、再調査はしないという結論になったわけですが、小保方リーダー側は、不服の申し立てで、調査は拙速で不十分だと訴えていました。
これには、どう答えているんでしょうか?
この調査委員会は小保方リーダーに対して、聞き取り調査も含めて、十分に弁明の機会を提供してきたとしています。
本来、理化学研究所の規定では、不服申し立ての際には小保方リーダー側から新たに科学的な証拠を出すことが求められているんです。
しかし、新しい実験ノートなどの科学的な証拠は今回提出されず、聞き取り調査についても、調査委員会に対して、正式な要請はありませんでした。
さらに、調査委員会が求めた資料の提出を、小保方リーダー側が拒むケースもあったということです。
こうしたことは、弁明の機会をみずから放棄したと判断されました。
今後、理化学研究所は関係者の処分を検討することになったわけですが、これ、どのような処分が考えられるんでしょうか?
理化学研究所は、きょう付けで懲戒委員会を設置して、処分の検討を始めました。
研究所の規定では、不正行為があった場合は、通常、この諭旨退職か、懲戒解雇の処分になることになっているんです。
小保方リーダーはこれに当たる可能性があります。
ただ、小保方リーダーの弁護士によりますと、今後、処分となった場合、裁判を起こすことも含めて、対応を検討していくということです。
また、この懲戒委員会では、笹井芳樹副センター長ら、ほかの共同著者などの処分も検討されることになっています。
そして最大の争点はSTAP細胞は本当にあるのかどうかという点だと思うんですが、これを確かめる検証実験の見通しはどうなっているんでしょうか?
すでに共同著者の1人、丹羽仁史プロジェクトリーダーたちが、1年計画の検証実験を始めていて、この夏にも中間報告がある予定です。
ただ、STAP細胞の論文には、ほかにも数多くのデータや画像に疑問が持たれているんです。
こうした疑問点をきちんと調査するのかどうか、理化学研究所はこれまでのところ、態度を明確にはしていません。
疑問点をすべて明らかにすることは、再発防止の対策を取るためには不可欠です。
また、日本の研究が信頼を取り戻すためにも、非常に重要なことです。
日本を代表する研究機関として、理化学研究所がどう対応するかが問われています。
科学文化部の藤原記者でした。
先ほどお伝えしました、南シナ海で中国とベトナムの船が衝突したニュースの中で、菅官房長官の自制的に行動することを強く望みたいという発言の字幕が、誤って、実際的に行動するとなっていました。
失礼いたしました。
次です。
トヨタ自動車の昨年度の決算は、円安が進んだことなどから、本業のもうけを示す営業利益が、6年ぶりに過去最高を更新しました。
消費増税、新興国経済、各社は今年度の業績について、どう見ているのでしょうか。
世界全体の販売台数が、昨年度初めて1000万台を上回ったトヨタ自動車。
きょう、決算を発表しました。
昨年度は本業のもうけを示す営業利益が2兆2921億円と、6年ぶりに過去最高を更新しました。
円安が進み、海外事業の採算が改善したことなどによるものです。
今年度については、国内では消費増税後の販売の減少を見込んでいるものの、北米を中心に、堅調な販売が続くことなどから、営業利益は昨年度よりさらに増える見通しです。
そして、スマートフォン向けの半導体の売り上げが好調な大手電機メーカー、東芝。
昨年度の営業利益が前の年度に比べて47%の大幅な増益となったとしたうえで、今年度について。
バブル期の平成元年度を上回る、最高益を更新する見通しだとしています。
一方、家電量販店最大手のヤマダ電機は、消費増税に伴う駆け込み需要の反動で、今年度の売り上げが、昨年度より4%余り減る見込みと発表。
大手商社、三菱商事は、今年度は新興国経済の減少がリスク要因になるという認識を示しました。
日本経済の鍵を握る企業の今年度の業績見通し。
専門家はどう見ているのでしょうか。
17年に及ぶ逃亡の末、逮捕されたオウム真理教の元信者、菊地直子被告の裁判員裁判が始まりました。
菊地被告は、東京都庁で郵便物が爆発し、職員が大けがをした事件について、運んだ薬品が爆薬の原料とは知らなかったと述べて、無罪を主張しました。
オウム真理教で陸上競技部に所属し、広告塔の役割を担わされていた菊地直子被告。
平成7年5月、東京都庁で郵便物が爆発し、職員が大けがをした事件で、爆薬の原料を運んだとして、殺人未遂のほう助の罪などで起訴されました。
事件は、麻原彰晃、本名・松本智津夫死刑囚の逮捕を回避するため、引き起こされたとされています。
教団に強制捜査が入ったあと、姿を消した菊地被告。
偽名を使って働き、男性と一緒に暮らすなど、17年間、逃亡生活を続けていましたが、おととし6月、逮捕されました。
そしてきょうの初公判。
菊地被告は、スーツ姿で法廷に入りました。
事件については、薬品を運んだのは間違いありませんが、爆薬の原料と知らず、事件に使われるとは想像していませんでしたと述べて、無罪を主張しました。
また被害者には、大変申し訳なく、おわび申し上げますと謝罪しました。
一方、検察は冒頭陳述で、爆薬の製造実験や、薬品の管理・発注などにも携わっていたことから、事件に使われると認識していたはずだと述べました。
これに対し、被告の弁護団は、被告には科学の知識や経験は全くなく、信頼していた元幹部に言われるがままに薬品を運んだだけで、自分の行動の意味を知らなかったと述べました。
事件の被害者、内海正彰さんです。
左手の指すべてを失いました。
きょう、証人として菊地被告と向き合いました。
裁判は今後、教団元幹部の死刑囚3人の証人尋問などが行われ、判決は来月末に言い渡される予定です。
憲法改正の手続きを定めた国民投票法の改正案は、きょうの衆議院憲法審査会で可決され、あす衆議院を通過する運びです。
自民、公明両党と、民主党、日本維新の会、みんなの党、結いの党、生活の党の与野党7党は、憲法改正の手続きを定めた国民投票法を巡って、改正法の施行から4年後に、投票年齢を18歳以上に引き下げることを柱とした改正案を、共同で衆議院に提出しています。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
国民投票法の改正案は、きょう開かれた衆議院憲法審査会で、与野党7党が賛成、共産党が反対し、可決されました。
審議が順調に進めば、今の国会で成立する見通しです。
秋篠宮ご夫妻の長女の眞子さまが、1日で2つの公務に臨まれました。
きょう午後は、ご夫妻と共に、東京・新宿区の日本盲人会連合が運営する、目の不自由な人たちを支援する施設を訪ね、さまざまな支援用具をご覧になりました。
これに先立ち、眞子さまは午前中、都内の百貨店で、女性書道家の作品展を鑑賞されました。
眞子さまは、ことし3月に大学を卒業して以来、公務に臨まれる機会が増えています。
南米ペルーのナスカで、リャマと呼ばれる動物が多数描かれた地上絵が新たに見つかりました。
10年前からナスカの地上絵の研究を進めている、山形大学人文学部の研究チームによりますと、ナスカの市街地から1キロほど北にある山の斜面の17か所で確認され、制作されたのは、紀元前400年から紀元前200年ごろと見られるということです。
先ほど入ってきたニュースです。
ウクライナ情勢を巡って、ロシアのプーチン大統領が、東部の親ロシア派の住民に対し、自治権の拡大を求める住民投票の延期を要請していましたが、親ロシア派は先ほど、今月11日に、予定どおり投票を実施することを決定したと発表しました。
JOC・日本オリンピック委員会は、2020年の東京オリンピックに向けて、今後6年間で1000億円程度の選手強化費を確保するため、国にさらなる支援を求めることを決めました。
JOCは、6年後の東京オリンピックで、金メダルの獲得数で世界3位になり、すべての競技で入賞することを目標に掲げています。
その目標を達成するため、JOCは、強化費などの支援を国に求めていくことを決めました。
今後6年間で必要とされる強化費は、現段階で1000億円程度と見込まれています。
また現在、JOCや国などが別々に行っている選手強化事業を、JOCに一元化するよう求めることになり、今後、各競技団体と要望の内容を具体的に詰めることにしています。
プロ野球はナイトゲーム3試合です。
気象情報は岡村さんです。
こんばんは。
活発な雷雲が、この地間にかけて、日本海側、そして中国地方などにかかっています。
今夜は日本海側、広い範囲で、そしてあすにかけては関東地方を中心に、大気の状態、より一層不安定となりそうなんです。
この雷雲が、日本海側、そしてあすには関東にかかってくるということですね。
そうですね。
その雷雲の原因となっているのは、上空の強い寒気です。
あすにかけて関東付近へと流れ込んでくるんですね。
特に関東付近は気温が上がります。
地上付近、気温が25度くらいまで上がりそうなんですね。
そして上空には氷点下20度以下という強い寒気が流れ込みます。
地上と上空の気温の差、およそ45度です。
40度以上、気温差がありますと、雷雨や突風、起こりやすくなるんですね。
あすは竜巻などの突風やひょうなどに、十分に注意をしてください。
ではあすの予報を見ていきます。
2014/05/08(木) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▽増益相次ぐ企業決算 今後の業績見通しは? 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】岡村真美子
詳細情報
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【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】岡村真美子
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