わいいおまわりさんからのプレゼントを笑顔で受け取っていました。
(千尋)私の名前は澤木千尋です。
(朝比奈)人の顔と名前が一度には覚えられない。
(山上)病気なの?
(千尋)内定もらえたらNEXTINNOVATIONにはもう。
(朝比奈)ごめん。
今日面接何時からだっけ?
(千尋)どうしたんですか?
(藤川)彼女は学生で御社の社員ではありませんね?NEXTINNOVATIONは今後一切会合に出席することを禁じます。
(朝比奈)澤木さんが総務省に通い詰めてたよ。
(徹)あいつらしいな。
努力と根性で全てがうまくいくと思ってる。
日向徹がやろうとしてることは本物です。
あの人は本当に人々の生活をよくするものを作ろうとしています!
(徹)お前に嘘をつかせたのは僕だと言ってるんだ。
最終面接も棒に振らせたし嫌な思いもさせた。
(徹)お前は悪くない。
(朝比奈)もう少し調べてほしいんだ。
澤木千尋という女性のことを。
(燿子)ありがとう。
助かった。
(燿子)今度おごるから来てね。
あっ。
あっ。
(燿子)大丈夫?あっ。
あっ!こんにちは。
こんにちは。
今の日向さん。
偶然会ったの。
あっそうですか。
ハハッ。
では。
そっか。
ライバルか。
えっ?・
(シャッター音)
(記者)いや。
ですからインターネット業界の顔である日向さんにスポットを当てたいっていうか。
そもそもその企画がおかしくないですか?
(記者)いや。
しかし。
常に新しいものを作り出すNEXTINNOVATIONという会社が…。
(朝比奈)どうした?ルーク・コミッションズの柴田さんがおみえです。
こちらまだ。
(朝比奈)もう終わるよ。
見てな。
「トップリーダー日向徹」っていうタイトルが駄目ですね。
新しいものは誰が作ったかなんてどうでもいい。
何が作られたかが重要なんだ。
もういいですか?あなたと話してると時間がとても長く感じる。
(記者)えっと。
じゃあ最後に日向さんの出生について。
フフッ。
鈍感は才能だな。
ここまで言われてまだ僕の話ですか?まあいい。
どうぞ。
(記者)6歳から養子として今のご両親に引き取られたということですが。
実のご両親とは?顔も名前も知らない。
(記者)会いたいと思いますか?思わない。
生物学上の親に会うのに意味がありますか?いや。
遺伝子工学でもやってれば別ですけど。
もういいだろ!お疲れさまでした。
(朝比奈)どうもありがとうございました。
(記者)ありがとうございました。
(朝比奈)失礼します。
(朝比奈)誰が作ったかなんてどうでもいいと本気で思ってるところがお前のすごいとこだな。
名声や称賛とかそういう欲求ホントないのか?自分がすごいことをなぜ人に認めさせなきゃいけないんだ?
(朝比奈)みんな不安なんだよ。
(朝比奈)誰かにすごいと言ってもらわないと。
だから学歴や肩書にこだわるのさ。
お前もそうか?いや。
俺は世間からの称賛はもう飽きた。
今は最高水準の能力を持った男に認められてる方が気分がいい。
フッ。
試用アプリの動作確認結果まとめました。
おい。
はい。
えっ?私社員じゃ…。
いらないのか?いります!いります。
いります。
わあ!これも作ってくださったんですね。
みんな自分で作るんだがお前はできないだろう?フフフ。
しかしアバターというのは悪意を持って作ると本人に似るもんだな。
確かにちょっと悪意を感じますね。
シュッ!いや。
あっ!?まっ。
せいぜい頑張ってください。
澤木千尋さん。
(遙香)えっ?嘘の名前?バカじゃない?名前変えても就職に有利になんないよ。
この名前だから目に留まったのよ。
うーん。
ああ。
もういまさら言えないよ。
私は澤木千尋ではありませんなんて。
(遙香)えっ?じゃあさ昔から知ってたわけ?
(遙香)日向徹のこと。
あれはね。
あっ。
私が東大落ちた日だったな。
落ちた?1浪っすか?
(真琴)《どうしよう?もう落ちたなんて言うたらうちの親》
(おかみ)《アハハハ。
まあ親はがっかりするけどだからってあんたを責めたりはしないわよ》定食屋のおかみさんとは仲良しで家族にも友達にも言いにくいことはここで聞いてもらってた。
(遙香)新橋のサラリーマンみたいだな。
(おかみ)《息子を捨ててる私が親の気持ち語る資格ないけど》
(遙香)急にすごい話ぶちこんできたよ。
《会いたいがですか?》
(遙香)あんたも普通に返すな。
(おかみ)《まさか。
死んでも会いたくないわよ》《「何で僕を捨てたんだ?」なんて聞かれるのよ》《ねえ。
もしそれっぽい人が来たら絶対に知らないって言ってよ。
絶対よ》《はい。
絶対》《とにかく早くこれ言いなさい》《あっ。
うーん》
(真一)《親父が悪いがやろ》
(真二郎)《うん?》
(真一)《俺の娘は東大行くがや賢いがやあちこちで言うけぇ》《あんたは魚の漢字も読めんくせに》これがっかりしてるのよ。
お父さんもお兄ちゃんもへこむとケンカしちゃう体質なの昔から。
(遙香)その話長い?日向徹はいつ出てくんの?いるじゃん。
(遙香)えっ?えっ!?この人?そう。
見た目は今と大違いだけどね。
うち父親がケガして漁師やめてから民宿始めたの。
漁師より絶対もうかるけんって。
・《ここで民宿って自殺行為だな》《はっ?》《歩いても歩いても人に会わない》《実際うまい料理もなく秘湯と呼ばれる温泉もない》《こんなとこ何が目的で来るんだろうな?》無意識に人をバカにする才能は昔から。
《じゃああなたは何が目的で来たがですか?》《僕は…》《澤木千尋という人を捜しに来た》《母です》《人づてにここが母の故郷だと聞いて》《知りませんか?》
(遙香)もしかして?そう。
この人が本物の澤木千尋さん。
(おかみ)《絶対に知らないって言ってね》《いや。
聞いたことないですね》《会えばええやないですか》《何か変な人やけど会うべきやと思います》《会いたい会いたくないの問題じゃないの》《会わない。
私はそう決めてるの》《えっ?》
(真二郎)《今お帰りになったで》《えっ!?もう?》
(真二郎)《うん》
(遙香)しっかしよく覚えてたね?そんなちょろっと会った人のこと。
2人を会わせなかったの私だからさ。
気にしてたんだ。
ふーん。
であんたどうすんの?言うの?言わないの?私は澤木千尋じゃありませんって。
ううー!ハァー。
まだ10時前ですよね。
な…何でみんなこんな早いんですか?
(リサ)何でかな?サマータイム?ほら。
うちっておしゃれな会社だから。
あっ。
じゃあ私遅刻ですか!?
(安岡)違いますよ。
(安岡)デスメールですよ。
(リサ)そっか。
わあ。
大変。
えっ?えっ?えっ?デスメール?えっ?で…。
(安岡)うわっ!
(坂口)邪魔だよ。
いって。
何だよ?みんな。
余裕ねえな。
澤木。
コーヒー。
はい。
(坂口)おい!会社のじゃなくて下で買ってこいよ。
今行きます。
(田中)あの!はい。
(田中)澤木さん。
このアイデアどう思います?えっ?
(坂口)そいつはただの就活生でインドの神様でも何でもねえぞ。
(田中)でも澤木さん。
社長とは親しいじゃないですか。
私ホントに…。
(社員)澤木さん。
僕のはどうでしょう?
(田中)澤木さん。
僕のはどうですか?
(社員たち)澤木さん。
僕のは…。
澤木さん。
お願い。
今日はどういう日なんですか?
(安岡)契約更新日だよ。
えっ?
(安岡)うちの会社ってねプログラマーは3カ月ごとに契約を延長するんだ。
じゃあ一人一人面接…。
(安岡)いや。
メール。
たった1行の首切りメールが来るだけ。
それであしたからは無職。
えっ?
(安岡)夕方6時までに解雇メールが来たらアウト。
あれは終了までの残り時間だよ。
(社員)ああ!
(社員)ああ!なるほど。
デスメールだ。
おはよう。
おはよう。
(田中)社長!自分史上最高のアイデアが!
(田中)えっ?ああー!今日という日は会社としての生産性は落ちるが退屈しない。
フフフ。
悪くないな。
おはようございます。
昨日話してたメトロのアプリの件だけど。
えーっと。
君…。
(安岡)「僕は誰?」「優しくて!」「素直で!!」「おもろい!!!」「角刈り」の安岡です。
アハハハハ!おもろい。
ありがとうございます!えーと。
「僕は誰?」・
(社員)ああー!・
(社員)えっ?嫌だこんな会社。
(田中)解雇は勘弁していただけませんか?子供が生まれたばっかりで。
これは?あなたが活躍できそうな企業をリストアップしてみました。
採用されればおおむね20%給料も上がります。
お子さんが生まれたならうちのようなベンチャーじゃなく大手企業の方が安心でしょう。
朝比奈さんがわざわざ調べてくださった?いや。
それぐらいしか。
あの。
時々相談に乗ってもらってもいいですか?もちろん。
いつでも来てください。
プライベートの番号です。
あっ。
ありがとうございます。
田中さん。
頑張ってください。
お世話になりました。
あっ。
さようなら。
中田さ…。
田中です。
何でお前は辞めていく人間に感謝されるんだ?僕はちゃんと恨まれてるぞ?人の気持ちなんて操り方しだいなんだよ。
いつでも相談においでって。
どこにそんな時間があるんだ?会うわけないだろ。
無駄な出費避けるためだ。
出費?ほら。
前に逆ギレして入館ゲートぶち壊したやついたろう?修理に80万。
フッ。
ありゃ痛かったなぁ。
(坂口)澤木!コーヒーどうなったんだよ?あっ。
はい。
今すぐ。
(坂口)あと安岡。
昨日の売り上げデータ22時以降のがねえぞ。
はい。
今すぐ。
(山上)あれ?安岡さんの方が年上ですよね?完全成果主義の会社ですから。
でもあんな言い方。
坂口君はわが社のホープですから。
去年のボーナス3,000万だって。
3,000万!?
(坂口)プログラム言語も分からないやつが何でこの会社にいるのか分からない。
NEXTINNOVATIONで紙使ってるってこと自体笑える。
(山上)ああー!
(安岡)あっあの。
坂口さん。
えっと。
えっ?
(坂口)どうして俺が首なんですか!?売り上げ2位のゲームは俺が作ったんだ。
初動で月10億の利益ですよ?学生であれを作ったのはすごいよ。
だけど君を採用して1年。
今はさほど利益がないんだ。
まあ君にはまだ可能性があると俺は思うんだが。
もはや怒りさえ覚えるねこれは。
マイナーチェンジでだらだらと固定ファンをつなぎ留めてるだけでまったく面白くない。
結局君は無能だったわけだ。
ユーザーにいかに金を出させるかが勝負なわけでしょ?何を作ったって売れなきゃくずだ。
現に俺のゲームはヒットした。
後は別に面白くなくたっていいんですよ。
金さえ稼げれば。
今までありがとう。
さよなら。
えーっと。
スリーポイント。
坂口さん。
すみません。
遅くなって。
(坂口)ありがとう。
あっ。
どうしたんですか?俺今日で首。
えっ?分かってたんだけどね。
俺はここに来て何も作ってない。
学生時代に作ったゲームがバカ当たりしただけだって。
みんな俺のこと何て言ってるか知ってる?いや。
一発屋。
誰だって一つくらいは売れるものを作れる。
でもそっから先が続かない。
でも日向徹は違うんだ。
フッ。
プログラム言語も読めない君には分からないだろうな。
日向徹のすごさは。
(坂口)うまいな。
悪く思わないでくれよ。
あれが日向なんだよ。
(坂口)別に俺の中でのあの人の評価変わってないですよ。
やっぱすごいし。
俺がムカつくのはねこうやっていちいち声掛けてくる朝比奈さん。
あなたですよ。
あんたは俺と同類のはずだ。
野心もあるし誰よりも名声を欲しがってる。
なのにどうして影の側に回るんだ?日向徹にビビってるからだ。
真っ向勝負したら負けると分かってる。
だから味方に付いたんだ。
俺は違う。
少なくとも俺はあんたのように逃げてない。
朝比奈さんってさ失敗できない臆病者なんだよね。
俺あんたのこと認めてないよ。
・おい。
いっ…。
これもだ。
はい。
(社員たち)5・4・3・2・1・0!
(歓声)ほう。
おっほー。
うおっほー。
ハハッ。
リアルサバイバルゲームだな。
悪趣味ですね。
何が?会社から解雇されるってすごく深刻な問題ですよ?みんな生活があるんですから。
それをゲームみたいに言っちゃって。
右往左往してる人を高みの見物ですか?悪趣味以外の何物でもありません!あっ。
今何かすごい懐かしい感じがした。
はい?あああれだ。
学級委員の女。
たいていかわいくない。
お前はそのにおいがするな。
よく言われます。
うわっ!嗅がないでください。
目くじら立てるお前の考えが分からない。
こんなフェアな雇用形態はないと思うが?日向に悪趣味だって言ったのか?すごいな君は。
だって…。
でも日向の言うことも一理あるんだよ。
給料分の成果を上げない社員を置いとくとねそのマイナス分を優秀な社員が補わなきゃならない。
これは不公平じゃないか?それはそうですけど。
でもみんながみんな日向さんみたいに優秀じゃありません。
日向さんみたいにか。
えっ?あっいや。
俺も今日はあまり愉快じゃなかったなぁ。
いや。
朝比奈さんは人としてまっとうなんですよ。
アハハ。
ねえ?ちょっと付き合わない?えっ?あっ。
よし。
あっ!?
(従業員)日向さま。
何度も見に来ていただいて恐縮なんですが。
実はこれ他のお客さまが…。
僕が検討中だと言っただろう?
(従業員)ご検討中と言われてからもう2年もたちますのでこちらといたしましても。
いやいや。
ちょっちょっ。
ちょっと待ってくれ。
今まさにこれにしようと決断したところなんだ。
(従業員)そうおっしゃられましても。
(燿子)あれ?日向さんじゃない?
(従業員)あっ。
お客さま。
ちょうどいいところに。
それ私が買うの。
ホントか?だったら話は早い。
頼むから譲ってくれ。
最後の2つで悩んでて今これにしようかと。
2年悩んだんだ。
それは駄目。
だって私が先に決めたんだもん。
この流れるような木目。
お店の窓側の席に置いたら外から見ても映えるだろうし。
そうだ。
そこが。
分かるか?分かる分かる。
優美な自然を最先端のデザインが支える構図。
正解だ。
(燿子)見る方向を変えるとテーブルの表情が変わって見えるの。
見ろ見ろ。
このこのこの。
美しいアール。
その一方でこの抜けの細かい脚で支える斬新さ。
分かる!・
(従業員)あの。
どっちが買うんですか?私が。
いっ。
僕だ!乾杯。
乾杯。
そうだ。
澤木千尋の謎が解けたよ。
えっ?まあ案外あっさりとね。
リサーチ会社に頼んだらすぐに分かった。
澤木千尋は日向徹の実の母親だ。
はい。
朝比奈さんには簡単過ぎる謎でしたね。
うん。
でも俺にとっては謎のままのがよかったかなぁ。
どうしてですか?ずっと母親を捜し回ってたなんてあの日向にしては普通過ぎる。
《生物学上の親に会うのに意味がありますか?》あれは強がりか。
嫌ですか?普通の日向さんは。
嫌だね。
人とのしがらみなんて気にも留めない。
クールで自分勝手で人を怒らせる。
でもあんなふうに生きたいなと思わせるのが日向徹じゃないか。
アハハ。
朝比奈さんはそういう日向さんが好きなんですね。
うん。
そうだよ。
ウフフ。
でも私はお母さんを捜しに来た日向さんもホントの日向さんだと思うんです。
君はそっちの日向徹が好きなんだな。
えっ?じゃあ堂々と言えばいいじゃないか。
私は澤木千尋じゃない。
お母さんの居場所を教えてあげたくてつい名前をかたりましたって。
黙ってるのはひきょうじゃないか?そうですよね。
言わないといけないですよね。
日向はどんな顔するかなぁ。
・
(燿子)だからそんなにあのテーブルが気に入ったならうちの店に来ればいいでしょ?何だったら3食そこで食べればいいじゃない。
食事ができればいいというわけじゃないんだ。
あのテーブルを僕の部屋に置く。
絶妙な位置で。
そこに意味があるんだよ。
(燿子)フフフ。
バカじゃないの?テーブルはねご飯を食べるからテーブルなの。
あっ。
あっ。
珍しい組み合わせだな。
そっちこそ。
同じテーブル?偶然?
(燿子)そう。
しかも私は先週即決。
日向さんは見つけてから2年検討中だって。
ウフフ。
どんだけ優柔不断なの?日向が優柔不断って。
笑えるな。
妥協を許さないと言え。
でも分かった。
取捨選択の感覚が似てるの私たち。
普通に気が合うと言えよ。
よかったじゃないか。
そうね。
楽しかったね。
まあそうだな。
どうした?えっ?いえ。
フフフ。
あっ。
あれあれですね。
偶然日向さんによく会うんですね。
(燿子)うん?あっあの。
家具屋でばったり会ったりとか。
あの。
バイクの後ろ乗りのやつたまたま見ちゃって。
ねえ?あなた日向さんのこと好き?えっ?いえ。
そんな。
私は好き。
今までいろんな人に会ったけどこの人だなって思った。
偶然とか運命とかってどう思う?いや。
あんまり現実的ではないですよね。
ちょっと少女趣味っぽいというか。
そうね。
でも真実だと思わない?偶然の再会ってやっぱり2人が引き合って生まれるものだと思うのよ。
まっそんなわけで最終的には日向徹かな。
今そこ探ってるとこ。
私も昔会ってるんだよな。
(燿子)じゃあね。
バイバイ。
じゃあな。
お疲れさまでした。
あの。
何だ?お話ししたいことがあります。
お時間少しいいですか?駄目だ。
えっ?テーブルの件を再検討しなきゃいけない。
帰る。
いや。
あの。
ホントに大事な話なんですけど。
君の大事な話と僕のテーブルの件をてんびんにかけるとテーブルの方が圧倒的に重要なんだ。
悪いね。
えっ?ハァー。
あっ。
何ほっとしてんの?言わなきゃ駄目なんだって。
ああー。
どうしよう?すいません。
大学まで来てもらっちゃって。
(坂口)いいのいいの。
俺が電話したんだし。
暇だからさ。
学食のラーメンって290円なのな。
ああ。
俺今度ここ来るわ。
年収うん千万っていい気になってすげえマンションとかに住んでたから今厳しくてさ。
あの。
お金なら無いんですけど。
ハハハ。
違えよ。
すいません。
これ日向さんに渡してくんない?これは?俺ぐらいになれば再就職なんて楽勝と思ってたけど全然駄目で。
じゃああっと驚くようなもの作ってやるよって作ったんだけどさ。
企業なんてみんなバカばっかで分かんねえんだこれの面白さが。
あの人に見てもらいたいんだ。
いや。
でも何で私が?澤木さんって日向さんと親しいんでしょ?もしかして彼女?違います!やだ!そんな。
何言ってんですか?ちょっと。
自信ないんだ。
えっ?自分に力があるかどうか。
見てもらうだけでいいから。
はい。
フッ。
あいつはこのカードが好きだな。
ゴー。
ふーん。
どうですか?うん。
悪くない。
ホントですか?ああ。
じゃああの。
もう一度雇ってあげたりとか。
それはない。
えっ?どうして?人があたふたしてんのを見てるのって面白いんだよ。
僕は朝比奈と話がある。
行ってくれ。
分かりました。
それがあなたのやり方ならそれでいいです。
でもせめて坂口さんには言ってあげてください。
悪くないって。
それだけでたぶん坂口さんは救われます。
私たちは自分に自信がないから。
それでみんな不安だから尊敬する人の「大丈夫」の一言が欲しいんです。
お願いします。
売れそうならまたアイデアごと坂口を雇おう。
うちの新規事業にしてもう一度当てればいい。
それは前回と同じだから退屈だ。
あいつはまた何も生みださずに会社でのうのうと生きていくぞ?じゃあつぶすんだな?アイデアだけ買い取ってやろう。
金に困ってるらしいからおだてれば言い値で手放すだろう。
呼んでくれ。
了解。
(坂口)日向さん。
とにかくやってみます。
っていうか俺他にもうやりようがねえし。
出資した分早く返してくれ。
5年後には僕を追い抜くんだろ?でも驚いたな。
会社をつくれだなんて。
これも一つのゲームだ。
知らない間にお前が育ったらそれはそれで面白い。
(坂口)つまりこれ以上の手助けはなしってことですか?出資者が経営に口を出すとろくなことにならないからな。
(坂口)俺が会社か。
やれるかな?とにかく頑張ります。
・坂口!名前覚えて…。
大丈夫だ。
お前のアイデアは面白い。
あっ。
ああ。
(坂口)ホントに。
ホントに感謝してます!感謝なんか必要ない。
僕は少し高いおもちゃを買っただけだ。
(坂口)よっしゃー!どういうことだ?会社をつくらせるって。
僕の金だ。
どう使おうと勝手だろ。
金の話をしてるんじゃない。
坂口はつぶしておかないと。
あいつの顔見たか?えっ?あいつはひりひりさせると面白いな。
誰も守ってくれない。
自分でやらなきゃいけないって状況でこそあいつは真価を発揮するんだ。
(山上)しかし坂口のあれはまずいだろう。
大化けしたらこっちが食われるってこともあるのに。
いいじゃないですか日向らしくて。
あいつは自分より優秀な人間が出てくることをまったく怖がってない。
(山上)読めないねぇ。
あなたホントは日向のことどう思ってるんだ?もしもし?あっ。
田中さん。
はい。
(田中)朝比奈さんとお約束してたんですけど。
急に来られなくなったって。
もう5回目なんですけど。
気付け!それは来る気がないんだ。
違う。
僕はここで打ち合わせがあって。
(田中)あっ!じゃあ朝比奈さんはきっと日向さんに相談しろって意味で?お前意外と楽天家だな。
(田中)フフフフ。
楽天家。
ハハハハ。
フフフフ。
日向さん。
こっちです。
ちょっちょっと。
(田中)こっちです。
なるほど。
悪くない。
(従業員)すいません。
お客さま。
こちらのテーブル実はお気に入りいただいてるお客さまがいらっしゃいまして。
それって日向徹っていう人じゃないですか?
(従業員)あっはい。
そうです。
(燿子)これ下さい。
(田中)ありがとうございました!朝比奈のやつ。
チッ。
就職を諦めて見合いでもするのか?えっ!?えっ?何で?見合い相手にもすっぽかされたんじゃもう行き場がないな。
違いますよ。
大学の教授です。
OB紹介してくださるって言ってたんですけど。
忘れられちゃったみたいで。
うん。
えっ?ここの値段を知っているか?あっ。
いや。
高そうだなとは思いますけど。
ここまで粘って何も食わずに帰る勇気はないだろう。
しかし食えばお前一人の財布ではとうてい支払えない額が請求される。
話を聞こう。
えっ?何か話があると言ってただろ?大事な話が。
えっ?い…今ですか?ちょうど時間が空いている。
食事もできる。
都合がいい。
おなかすきましたよね。
じゃまず何か食べましょうか。
支払いの心配がなくなったと踏んだな?いや。
ちゃんと持ってきてますから。
(従業員)お待たせいたしました。
助かった。
(従業員)お決まりになりましたらお呼びください。
何で今言わなきゃいけない。
でも…。
どうした?あっ。
いや。
これ飲んでもいいですか?酔って絡むなよ。
はいはい。
すいません。
すいません。
(坂口)《真っ向勝負したら負けると分かってる》《だから味方に付いたんだ》《朝比奈さんってさ失敗できない臆病者なんだよね》《朝比奈さんは人としてまっとうなんですよ》うーん!ああ。
でも見直しました。
坂口さんに言ってあげたでしょ?大丈夫。
お前のアイデアは面白いってもう。
日向徹にそんなこと言われたらうれしいに決まってんじゃないですか。
お前ちょっと飲み過ぎじゃない?えっ?何で?何で助けてあげようと思ったんですか?助けてなんてない。
えー?困難な道を選ばせてあいつが喜んだり泣きを見たりしてるのをそばで見てる方が面白いと思ったんだ。
放置プレーですか?アハハ。
やるぅ。
フフッ。
嫌いではない。
ああ。
でも日向さんってめっちゃSですよね?どS!フフフフ。
お前はホントに周りが見えてないな。
でも坂口さんもきっとその方が楽しいですよね?坂口さんを本気にさせたんですよね?いいように解釈するな。
僕は新しいことがしたいだけだ。
誰かにチャンスを与えて大丈夫だと言ってやるのは僕にとっては新しかった。
別にあいつのためじゃない。
自分の楽しみを一つ増やしただけだ。
ふーん。
何だ?いや。
日向徹の「徹」ってこの冷徹の「徹」って思ってたけど。
そうじゃなかったなぁ。
じゃあ何の「徹」だ?星一徹。
アハハハ。
結局どSだ。
ホントだ。
アハハハ。
駄目なもんだ。
何か楽し過ぎる。
ああ。
どうしよう?ああ。
無理だ言えない。
ああ。
でも言わなきゃ。
ううー。
ああ。
どうしよう?どうしよう?よし。
うん。
くそ。
かっけえなぁ。
もう言えないじゃないか。
もう1軒行きませんか?今度私がおごりますから。
それとも何ですか?バカにはおごられたくないですか?ぬおー…。
だから絡むなと言ったろ。
飲み足りないなら飲ませてやる。
貧乏人の金を搾取して飲む酒はまずそうだ。
とかいってホントは情に厚いのよね。
星一徹だから。
勝手にイメージをつくり変えるな。
ついでに不器用。
バカだ何だって言ってんのもホントはコミュニケーション取りたいだけなんでしょ?まさか。
人と関わるのは面倒だ。
ちょっと甘い顔するとこうやって絡んでくる。
一生できれば一人がいい。
あっ!あっ!あっ。
嘘よ!だってお母さん捜しに来たじゃない?あっ。
違うの。
お前誰だ?澤木千尋とは僕の母親の名前だ。
ごめんなさい。
あなたの母親の名前をかたりました。
あなたの気を引きたくて。
ずっと言えなくて。
すいませんでした。
二度とその顔を見せるな。
(友樹・薫)マルモ監督お願いします。
2014/05/09(金) 14:57〜15:53
関西テレビ1
リッチマン、プアウーマン #03[再][字]【小栗旬 石原さとみ 相武紗季 井浦新】
「明かされた過去…。恋が壊れるとき」
小栗旬、石原さとみ、相武紗季、井浦新、佐野史郎、中野裕太、浅利陽介、中村靖日、螢雪次朗、鷲尾真知子、夙川アトムほか
詳細情報
番組内容
日向徹(小栗旬)は、バイクの後ろに朝比奈燿子(相武紗季)を乗せてNEXT INNOVATIONに戻ってくる。バイクから降りた燿子は、それを目撃した澤木千尋(石原さとみ)に、偶然だと声をかけた。
そんな折、日向は千尋に名刺が入った箱を差し出す。社員でもないのに、と戸惑いながらも、自分のアバターが印刷された名刺を日向が作ってくれたことが嬉しい。しかし、印字された名前を見た千尋は「澤木千尋」が
番組内容2
偽名だとはますます言い出しにくくなる。千尋からそう聞いた親友の小野遙香(野村麻純)は、以前から日向を知っていたのか、と聞く。千尋は、自分が高校生の頃、日向と出会った話を始め…。
翌日、千尋が定時前に出社すると、社員たちはすでに出社し熱心に仕事をしていた。焦った千尋に、安岡倫哉(浅利陽介)は、今日が「デスメールの日」と呼ばれる契約更新の日だからだと説明。プログラマーらは3カ月ごとに
番組内容3
契約を延長するが、契約更新できなければ日向から解雇通知のメールが届くのだという。さらに、会社のホープといわれる坂口(中野裕太)にもデスメールが届く。怒った坂口は、日向と朝比奈に食ってかかるが一蹴されてしまう。
その後、日向は千尋に解雇した社員たちの不要書類を廃棄処分させる。その中に、ほとんど使っていない名刺を見つけた千尋は、日向のやり方を悪趣味だと批判。それを聞いた日向は…。
出演者
小栗旬
石原さとみ
相武紗季
●
浅利陽介
中村靖日
八木のぞみ
舞川あいく
野村麻純
古川雄輝
丸山智己
中原丈雄
佐野史郎
●
井浦新
ほか
原作・脚本
【脚本】
安達奈緒子
監督・演出
【プロデュース】
増本淳
関口大輔
【演出】
西浦正記
田中亮
音楽
林ゆうき
【主題歌】
「ヒカリヘ」miwa(ソニー・ミュージックレコーズ)
制作
フジテレビドラマ制作センター
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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