南シナ海 中国が日本の発言に火事場泥棒と反発5月9日 19時05分
南シナ海で中国とベトナムの当局の船どうしが衝突したことについて、菅官房長官や岸田外務大臣が「境界が未確定の海域における中国の一方的かつ挑発的な海洋進出活動の一環だ」と指摘したことに対し、中国外務省の報道官は「日本は火事場泥棒をたくらんでいる」と述べ強く反発しました。
中国外務省の華春瑩報道官は9日の記者会見で、「現場は『境界が未確定の海域』などという所ではなく、中国の領土から17海里の接続水域だ」と主張しました。
そして、「日本があわてて出てきて、こんな発言をするのは、事の是非を混同し火事場泥棒をたくらんでいるからだ」と述べ強く反発しました。
さらに華報道官は、日本政府による沖縄県の尖閣諸島の国有化を念頭に、「一方的かつ挑発的な行動で中国の主権を侵し、地域の平和と安定を破壊する日本の本性は覆い隠せない。われわれは日本が挑発的な言動を一切やめるよう要求する」と述べました。
また、アメリカ国務省のサキ報道官が「中国が争いのある海域で一方的に掘削を始めた。挑発しているのは明らかだ」と述べたことに対しても、「最近のアメリカによる事実を顧みない無責任で誤った一連の発言が、一部の国の危険な挑発を助長している。アメリカにはこの問題で言動を慎むよう求める」と述べました。
中国外務省は8日、「ベトナムの船は、おとといまでの5日間に合わせて171回衝突してきた」としていましたが、華報道官は「昨夜の時点で180回以上になった」と述べ、衝突が続いていることを明らかにしました。
一方、南シナ海で今月6日、フィリピンの警察が中国の漁船を拿捕したことについて、華報道官は「ただちに無条件で乗組員と船を解放し、二度と同じようなことを起こさないよう重ねて要求する。中国側はさらなる行動をとる権利を留保する」と述べ、フィリピンに対する報復の可能性を示唆しました。
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