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2009-01-12

ゲーム業界の人は気づいているのかな?

Twitter名言 - seabream
http://twittermeigen.tumblr.com/post/69741864/seabream#


携帯とかYouTubeとか
mixiとかTwitterとか


そういうのが全部ライバルになってきて
ユーザーの時間を取り合ってると思うんだけど
ゲーム業界の人はそういう認識あるのかな。


他のゲームより面白い物つくっても仕方ないってことに。




10年以上前、
まだポケベルの時代、PCでMMOのウルティマオンラインが出たとき、
Loginというゲーム系雑誌で
パン屋のプレイヤーが、お客の女戦士をナンパしてデートにでかけた
、、という記事見た僕は衝撃を受けました。


これ以上のゲームはない!、、と。



その記事を見る前は、まだサターンとプレステが3Dを扱えるようになって
ゲームの可能性が広がりまくってたところで、
練り込みの荒いゲームも多く、
ゲームのジャンルはまだまだ、上を極められると僕は思ってました。


中でも、自分で縛りを作って
自分の中で開発者が想定しないような遊び方ができる、
箱庭を渡して、自由にユーザーが遊び方をクリエイトできるゲームがいいと。


しかしネトゲの先駆者である、UOはそれをいっきに飛び越えました。
それまでにありえない広大な箱庭と、
無数のプレイヤー達。


プレイヤーの心情は、クリックして敵を倒すことより
そこに付随されたチャットでコミュニケーションを取ることが
最高のゲームだと気づいた。


パン屋を経営しながら、無限の選択肢をもつ女戦士を口説くなんて
そんな面白すぎるときめきメモリアルなんか、
到底プログラマーがシステムで作りあげることはできません。


これができてしまったら、ゲーム屋はいったい何を作ればいいんだ?
学生の時、自分の理想はいっきに打ち砕かれ非常に悩みました。


まだ当時は14.4kbpsモデムとかで、ADSLつなぎ放題もなかったですし
欧米色の強いUOが多数派になるわけもなく、
僕のショックとかはどうでもいいぐらいに
コンシューマーゲームは順調に進化していきました。


しかし、最強のゲームである
人対人の多人数コミュニケーションをもつUOを頂点と考えた僕は
そのときのゲーム進化を、その頂点へ至る過程なんだろうと、
全てはそこへ集約していくのだろうと思いました。


その数年後ファンタシースターオンラインが、ゲーム大賞を受賞し、
FF11が、スクウェアの年間利益の半分をたたき出すぐらいになり、
全てがオンライン化するのか?
、、と思ったのは、間違いでした。



今、任天堂はゲームゲームした進化ではなく、
脳トレや、WiiFit、Wiiconect24など、ゲームと日常の融合をはかってます。


それはもはやゲームではないという開発者もいますが、
そうではなく、
たぶんUOで女の子をナンパできたときにその境界がなくなったんだと。*1


そして、いつからか全てのエンターテイメントはコミュニケーションなんだと考えるようになりました。


これは何も、チャットや会話だけをさすのではなく、
小説家が小説を通して一方的に読者へ語りかけるのもコミュニケーションですし、
映画監督が、映画を通して一方的に観客へ語りかけるのもコミュニケーションだと思うのです。


それだと、読者の思いは作者へ伝わらないですが、
読者は作品とどこまでも何度でも対話ができます。
そしてその商品を買うことで、作者を支持できます。
もちろんファンレターを送ってもいいわけです。


ゲームは作者が作ったしかけを
さらにインタラクティブに会話することができます。
ときに作者の言うことが難しすぎてクリアできないぐらいに。


オンラインで会話を楽しむのもいいと思うんです。
ゲームはあくまでゲームであって、
気軽な会話とは違う、作者との濃密なインタラクティブコミュニケーションを
楽しむ場です。


プレイ時間や、値段、難易度、対戦レベルなど、
敷居の高いところで選ばれてないとは思いますが、
脳トレや、モンスターハンターや、レイトン教授など、
面白くて手にとってもらえるソフトもたくさんあります。
ケータイでは、モバゲーもあります。


たぶんビジネスとしては、流通、価格、広告、販売も含めて
それらの要素をユーザーに対するコミュニケーションとして全部含めて、
ユーザーにどれだけ語りかけれるか、
そのうちどれだけのユーザーが応えてくれるか。
、ということなんでしょう。


だから他のメディアやサービスや、
はたまた他のゲームがライバルかどうかはあまり関係なく、*2
開発者と、プロデューサーが、
どれだけユーザーに楽しく語りかけれるかを追求する、
ひとつのメディアとしてもう定着したんじゃないかと僕は考えます。


小説家が、Twitterや、mixiを気にしないように、
漫画家が、携帯やYoutubeをいちいちライバル視しないように、
ゲームデザイナーだって、他のゲームやサービスばかりと比較せず
ユーザーの驚く顔を考えながらゲームを作るのです。



、、たぶんね/(.^.)\




補足



最初のユーザーの時間をとりあってるという意識の問題ですが、
ソフトの売り上げが落ち込んできたPS2以降、
犯人捜しを、DVD,携帯、インターネット、中古ソフト、など
あれこれゲーム雑誌のインタビューでも語られてたので、
ゲーム業界の人は、先刻承知だと思いますよ。


ただ、携帯、Youtube、mixi、Twitterなどの
可処分時間を取り返すのは、ちょっと違うというか、
このまま新しい形で熱中できるゲームを提供するのと、
今までゲームをしなかった人を巻き込むような
ゲーム人口を増やすのを、まさに任天堂はじめ
いろんなメーカーが取り組んでいるので
どんどん、ゲームという概念を超えて楽しさを提供していくのかもしれません。

*1:逆にそこで境界を意識してた僕が若かったわけですが

*2:同じ対戦格闘とかいうジャンルじゃない限り

Sou_lSou_l 2009/01/12 04:05 どうもはじめまして。

良い文章だと思ったので、コメントさせていただきます。

私も以前オンラインゲームをプレイしていて、MMOの最たる遊びはチャットとコミュニケーションだな、と思った事がありました。

敵を倒したり、アイテムを集めたりといった遊びがむしろオマケのように思えるくらい、チャットとその先にある他プレイヤーとの交流が、私にとってはMMOを続ける動機として一番根強いものでした。

これからはコンシューマゲームにもコミュニティの形成が求められているんだな、と日々思うのですが、掲示板やファンサイトなどを作るのはプレイヤーであるとして、作り手はどのような工夫をすればいいのかしばしば考えているのですが、あまり良い案が浮かないままでいます。

teruyastarteruyastar 2009/01/12 14:27 はじめまして、sou_lさん。

コミュニティの工夫ですかあ。。

MMOだったらゲームそのものなんですが、
コンシューマーだとどうなんですかね。

いや、コンシューマーに限ると低年齢層へのセーフティとして
任天堂や、モバゲーは、過剰なコミュニティを抑制するために
莫大なお金を投資してます。

先月発売されたファンタシースターゼロだとこういうこともあり。
ファンタシースターZEROとデジタルの悲しみ - 失踪外人ルー&シー
http://d.hatena.ne.jp/lu-and-cy/20090110/digishimips0

コンシューマーでは、限定されたコミュの中から
創造を膨らませるような付き合いが大事なのかもしれません。

コミュニケーションとしてうまくいったのは、
ステッカーしか張れないレースゲームで、痛車を作るとかありましたね。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm416093


ソウルキャリバー4なども、鬼のようなカスタマイズクリエイションができましたね。
360,PS3用なので海外では盛り上がってるみたいです。


Webでは去年こくばん.inが子供達に大受けしたようで、
(今年はうごメモ?)
運営は大変みたいですが、わずか5色のチョークと使いやすいインターフェースはポイント高いです。


ざっと俯瞰してみると、
「操作がシンプルなクリエイション機能」
「限定されたコミュニケーション」
を、ゲーム本編とは関係なく提供できたらなと思います。

オンラインじゃなくても、
モンハンのように、4人が顔をつきあわせてプレイできる
コミュニケーションも面白いですよね。


ゲームの内容が100だとして、
そこからさらにユーザーがクリエイトできる伸びしろが大きければ、
そのインターフェースが洗練されてれば、、と思いますが
それはそれでコストがかかるので、悩ましいですw

Sou_lSou_l 2009/01/12 16:55 なるほど、ただコミュニティ形成を促せば良いというわけではないのですね。


コンシューマにおいては対戦が古くから「限定されたコミュニケーション」
としてあったと思います。


対戦は、「敵を倒したら勝ち」、「戦力はこれだけ」
みたいに目的と手段がはっきりしていて、その意味では「限定されたコミュニケーション」
なのかなと思うんですね。


ピクミン2の対戦が、本編と同じことをするのに、競争する相手がいると途端に楽しくなったり・・・


「操作がシンプルなクリエイション機能」に関しては、
自分でデザインしたアイテムをゲーム中に登場させられる、とかでしょうか。


PCゲームでは盛んに行われているMOD制作のようなものを、コンシューマ機内で楽しめれば、
と思うのですが、さすがに素人考えでしょうか。


私は天誅やパンツァーフロントなどに付属していたステージエディタなどは、
嬉々として遊んだものだったのですが、
これらの「用意された素材からつくる」ではなく、「素材を自ら用意する」となると、
やりすぎな感はしますが、誰かがやらないかな、と思ってしまいますw

teruyastarteruyastar 2009/01/12 17:36 オンラインが各家庭に引かれてきた今、
ステージエディットを、ネットサーバーに上げれるだけでも
PCのMOD文化をコンシューマーにもってこれそうな気がします。

今の時代の先駆者として、リトルビッグプラネッツがいるので
そこが基準となっていくのかもしれません。

この場合、うごメモのような誰でも参加しやすい場というのが
大きく盛り上がるように思えます。

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