WEBサービスに応用できるモチベーションの科学その2〜習慣〜
前回に続いて、『How to Get People to Do Stuff 〜説得とヤル気の科学〜』という心理学の本を元にグロースハックとモチベーションの関係を考えてみたいと思います。
「人のヤル気を引き出す要因」は次の7種類
1.帰属意識
2.習慣
3.物語の力
4.アメとムチ
5.本能
6.熟達願望
7.心の錯覚
今日は「2.習慣」について。
相手に行動を促す上で習慣が重要な理由は2つです。
1)習慣は無意識的な行動なので、一度習慣を形成できてしまえば、それ以上の働くかけをしなくても長期的にその行動を行ってくれる。
2)ある人の現在の習慣がわかっていれば、その上に新しい習慣を載せることができる。
習慣形成の基本的なプロセス
習慣形成の過程は以下のとおりです。
①「行動」のきっかけとなる「きっかけ」がある
②その「行動」のルーチンが自動的に実行される
③それによって「強化刺激」が得られ、「強化刺激」は「習慣」を強化する
「きっかけ→ルーチン→強化刺激」という流れです。
例えば、僕の習慣は上の3つで言うと、
「4時に起きる→Tumblrを更新する→みんなから4時起きを褒められる」みたいな感じ。
短期間で習慣を身につける方法
習慣の形成には平均して66日かかりますが、ある方法を用いるとわずか1週間で身に付けることができます。
それは既存の習慣の上に新しい習慣を結びつけるという方法。
既存の習慣はしっかり定着しているので、それを「きっかけ」として使わない手は無いのです。
つまり、「既存のきっかけ」→「既存のルーチン(新しいきっかけ)」→「新しいルーチン」というプロセスになります。
例えば、私は朝4時にスッキリ目覚めるために、起きたら目薬をさすという行動を習慣にしたのですが、そのときのプロセスは、
「起床」(既存のきっかけ)
→「目覚ましを止める」(既存のルーチン=新しいきっかけ)
→「目覚ましの目の前に置いてある目薬をさす」(新しいルーチン)
という形になります。
このような形でアンカリングをうまく使えば、他人にも習慣の形成をさせることは可能です。
既存の習慣や、「きっかけ」を分析して次のことを考えればいいのです。
・どのような習慣を新たに定着させたいか
・その行動を、どんな既存の習慣に付け足すか
・新しい「きっかけ」と「ルーチン」はどのようなものがよいか
これをうまくWEBサービス内に応用する方法を、今週末のテーマとして考えてみたいと思います。
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kajiken0630の投稿です