Updated: Tokyo  2014/05/09 15:21  |  New York  2014/05/09 02:21  |  London  2014/05/09 07:21
 

トレーダーの脳の研究で見つかるか、利益を高める魔法の薬

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  5月8日(ブルームバーグ):マンハッタン南部のウィリアム・ストリートにあるビルの上階のオフィスはいつも、株式オプションを売買するサング・ルッチ・キャピタル・パートナーズの若いトレーダーたちで騒がしい。しかし先月は1週間の間、静まり返っていた。従業員らがトレーディングソフトウエアのアップグレードを求め、ロサンゼルスに行っていたからだ。このソフトウエアとは人間の脳だ。

脳のアップグレードのための実験として、トレーダーらは認知力を鋭くするサプリメントを飲んでオプションと株式売買のシミュレーションをした。その間、脳波記録装置(EEG)がトレーダーらの脳の電気的な活動を測定し続けていた。トゥルーブレインという会社が、このサプリの効果を試験している。

取引の成否を決めるのはトレーダーの心の動きなのに、これを分析する方法がないと、この実験を組織したサング・ルッチのパートナー、チャーリー・バスゲート氏(27)は言う。心理学をかじった同氏は、分かっていない部分を「少しでも埋めようと試みている」と4月10日のインタビューで述べた。

サング・ルッチの従業員と同社が集めたトレーダーらは4月21日からの1週間に、EEGの電極を装着して90分ずつ2回の取引シミュレーションを行い、その後に質問を受けた。トレーダーらは1回の取引セッションの前にトゥルーブレインのサプリを飲み、もう1回は偽薬を与えられた。バスゲート氏によれば、シミュレーションの間トレーダーらは真剣そのものだった。「顔を見ていたら、本当に百万ドルの取引をしているようだった」と同氏は述べた。

トゥルーブレインのサプリには、脳の認知機能を高めるとされる向知性薬の一種ピラセタムが主成分として含まれている。もう一つの成分は魚油だ。このような組み合わせは、実験を行ったカリフォルニア大学ロサンゼルス校の神経科学者アンドルー・ヒル氏がジュネーブ大学のクリストフ・ミシェル氏とともに考えた。

ニューヨークのレノックス・ヒル病院の内科医で統合医療を専門とするロバート・グラハム氏によれば、トゥルーブレインに含まれるビタミンやミネラル、アミノ酸は全て、個別のテストで認知能力を高めることが分かっているが、混ぜ合わせた時の効果のほどは分かっていない。

バスゲート氏によれば、サング・ルッチはヒル氏と同僚が実験で集めたデータを分析するのを待っているところだ。

原題:Options Traders Scan Brains in Hunt for Profit-EnlargingPill(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Michael P. Regan mregan12@bloomberg.net;ニューヨーク Sam Mamudi smamudi@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Nick Baker nbaker7@bloomberg.netPhilip Revzin

更新日時: 2014/05/09 07:15 JST

 
 
 
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