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中国の企業間融資にデフォルト相次ぐ、今後も増加の公算

2014年 04月 16日 17:12 JST
 
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[上海 16日 ロイター] -中国の上場企業による企業間貸し付けでデフォルト(債務不履行)が相次いでおり、今後も増加する可能性が高まっている。

造船の舜天船舶(002608.SZ: 株価, 企業情報, レポート)は15日、不動産デベロッパーに対する9億元(1億4470万ドル)の融資について、期限が過ぎても元利金の返済がなかったと明らかにした。

同日に、洽洽食品(002557.SZ: 株価, 企業情報, レポート)は、他の食品メーカーに対する4000万元(640万ドル)の融資の利息が支払われなかったとして、提訴する方針だと表明した。

中国人民銀行(中央銀行)のデータをもとにロイターが算出したところによると、企業間貸借に銀行を介在させる「委託貸付」の規模は2013年に2兆5500億元(4110億ドル)と、2012年の1兆2800億元の2倍に膨れ、銀行ローンに次ぐ第2の企業の資金源となっている。

上海証券の投資責任者、ZhangWeigang氏は、「委託貸付を提供する企業は通常、融資割り当てといった規制を回避して貸し付けをしたいと考えている」と指摘。

「つまり、通常は不動産、太陽光パネル製造や非鉄金属といった、リスクが大きい業種に貸し付けを行う」と述べた。

証券取引所に提出された書類によると、2月以降、舜天船舶と洽洽食品以外の少なくとも4社が総額2億2400万元の委託貸付について、元金や利息の返済がなかったと、明らかにしている。

化学メーカー湖北宜化000422.SZと携帯電話端末メーカー寧波波導(600130.SS: 株価, 企業情報, レポート)は不動産デベロッパーへの貸し付けが未返済となっている。

ソーラー機器メーカーの保定天威保変電気(600550.SS: 株価, 企業情報, レポート)と四川川投能源(600674.SS: 株価, 企業情報, レポート)も子会社向けの委託貸付が返済されていない。

*見出しを変えて再送します。

 
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4月16日、中国の上場企業による企業間貸し付けでデフォルト(債務不履行)が相次いでおり、今後も増加する可能性が高まっている。上海で2011年9月撮影(2014年 ロイター/Carlos Barria)

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