大阪市営地下鉄:資産価値は約八千数百億円 交通局試算

毎日新聞 2014年05月09日 03時00分

 民営化が議論されている大阪市営地下鉄について、市交通局が資産価値を約八千数百億円と試算していることが市関係者への取材で分かった。2006年には6200億円とする粗い試算が示されていたが、大幅に上回る結果となった。市議会での今後の民営化議論にも影響を与えそうだ。9日の交通局経営会議で報告される。

 民営化は市が新会社を設立し、地下鉄資産を現物出資して進める計画だ。来年度の民営化を目指しており、交通局は、所有する駅やトンネルなどの鉄道資産について、民間企業会計基準に基づくデューデリジェンス(資産の適正評価手続き)を進めている。

 今回は13年度末時点の概算値で、今秋にも最終確定する方針。交通局は新会社設立準備を進め、今年度中に会社設立を目指す。しかし、地下鉄民営化条例案は、市議会で4回連続の継続審議となっており、民営化のめどは立っていない。【重石岳史】

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