中国報道「フィリピンは<最凶>の国」・・・漁船拿捕され強烈非難
サーチナ 5月8日(木)10時39分配信
フィリピン当局が6日午前、南沙諸島(中国での表記は南沙群島、国際的にはスプラトリー諸島)海域で中国の漁船1隻を拿捕(だほ)し、乗組員11人の身柄を拘束した問題で、中国ではフィリピンを強く非難しする記事の発表が相次いでいる。一方では、拘束された乗組員に同情する記事も目立つ。
フィリピン警察によると、中国船1隻を6日午前。警察隊の情報部門と特殊小型艇の隊員が同海域で「行動」し、中国船1隻に乗り組んで検査した。
フィリピン警察側は、同船からウミガメ約500匹が見つかり、うち1匹はすでに死んでいたとして、漁船乗組員は同国の「野生動物保護法」に違反した疑いで、船を拿捕し、乗組員11人の身柄を拘束して、同国パラワン島のペルト・プリンセサ港に送ることに決定した。
中国側情報によると、拿捕されたのは海南省の漁船「瓊瓊海09063」で、「正体不明の武装船に操業を妨害され、発砲で威嚇」されたという。近くにいた「瓊瓊海03168」は撤退に成功した。
中国共産党機関紙の人民日報系の環球時報はフィリピンを「南シナ海で騒ぎを起こす“最凶の国家”」と決めつけ、「2012年に(領有などで争っている)黄岩島(スカボロー礁の中国側呼称)で、中国とフィリピンの艦船が対峙したのも、フィリピン軍が中国の漁民を捕まえようとしたことが原因で引き起こされた」と主張。
「フィリピンは教訓を忘れたのか? 米国のオバマが先月(4月)、マニラを訪れ、双方の軍事協定に署名したことが、フィリピンがさらに1歩、中国を挑発する“勇気の源”になったのか」などと、フィリピンを強く非難した。
同記事は専門家の意見として、「中国には挑発に反撃する力がある。フィリピンが拘束した人を迅速に釈放しないなら、中国は黄岩島の問題で、これまで以上に厳しい対抗措置をよい」との考えを紹介した。
一方で、身柄を拘束された乗組員に同情する記事も目立つ。中国新聞社は「南シナ海で連絡を絶った海南省籍漁民はすべて、現地人。最小は19歳」、「海南の拘束された漁民の父母は涙を流して息子の無事帰還を待ち望んでいる」などの記事を配信した。(編集担当:如月隼人)
最終更新:5月8日(木)10時59分
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