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南シナ海で中越にらみ合い 長期化の様相
5月9日 5時09分

南シナ海で中越にらみ合い 長期化の様相
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南シナ海で起きた、中国とベトナムの当局の船どうしの衝突は、双方のにらみ合いが続いており、中国外務省はベトナム側が先に船を撤収しないかぎり、話し合いには応じない姿勢を示し、事態は長期化する様相を見せています。

この問題は、中国とベトナムが領有権を争っている南シナ海の西沙諸島の周辺海域で、中国の国有石油会社が海底の掘削作業を進めようとしたのに対して、ベトナム側が反発し、7日まで中国とベトナムの当局の船どうしが、複数回、衝突したもので、今も双方のにらみ合いが続いています。
中国外務省国境海洋事務局の易先良副局長は8日、記者会見で、ベトナム側が中国の作業船に故意に衝突したと主張したうえで、「われわれは話し合いにより問題を解決する用意はあるが、その前提はベトナム側が中国への妨害をやめ、船と人員を撤収させることだ」と述べました。
さらに、現場海域での掘削作業については、「合法的で正当なものであり、やめる理由は何もない」として、今後も続ける考えを示しました。
中国側の掘削作業を巡っては、アメリカや日本から「一方的だ」として批判や憂慮の声が出ていますが、易副局長は「中国とベトナムの間の問題であり、いかなる第三国も関係ない」などと述べ、ベトナム側の強い反発に対して中国側も強硬な姿勢を打ち出したことで、事態は長期化する様相を見せています。

中国研究機関「掘削作業の開始は当然」

南シナ海に関する中国政府の研究機関、「中国南海研究院」の呉士存院長は8日、NHKの電話取材に対し、今回の掘削作業の場所は中国が軍を駐留させ、領海の基点としている西沙諸島の島の沖合で、中国の領海内に当たるという立場を強調しました。
南シナ海の領有権問題において、中国はベトナムとは対立を避ける姿勢を示してきただけに今回の行動は唐突だという指摘も出ています。
これについて、呉院長は「現場の海域では10年ほど前から資源探査を行っており、その計画に従えば掘削作業の開始は当然だ。中国当局の船は正常な資源開発を保護するためにいただけだ」と述べ、従来からの計画に沿った行動だと主張しました。

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