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京都市在住で京都の近代史を勉強している者です。なお、ブログの趣旨に添わないコメントは削除させていただく場合があります。

南京事件

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相変わらず改竄しかできない南京事件否定派

南京事件や慰安婦問題などでよく見られるのは、史料を改竄したり、「木を見て森を見ず」状態でしか史料を見なかったりして否定するパターン。
 
 
このブログでも南京事件史料改竄による否定派の元祖・田中正明のことには何度か触れました。
 
 
「松井石根「陣中日記」にみる南京事件」
 
「松井石根『陣中日記』と田中正明『松井石根大将の陣中日誌』との比較−その1 」
 
「松井石根『陣中日記』と田中正明『松井石根大将の陣中日誌』との比較−その2 」
 
「松井石根『陣中日記』と田中正明『松井石根大将の陣中日誌』との比較−その3 」
 
「松井石根『陣中日記』と田中正明『松井石根大将の陣中日誌』との比較−その4 」
 
 
 
そして今回、新たに改竄報道がありました。
 
 
「南京虐殺否定を無断加筆 ベストセラーの翻訳者」(「東京新聞」 2014年5月8日)
 
 
 
記事によると、ヘンリー・ストークスの著書の飜訳を担当した藤田裕行が、南京事件や慰安婦問題に関する部分を勝手に改竄していた、というもの。日本語が分からないことをいいことに、藤田裕行がやりたい放題。
 
 
著者のヘンリー・ストークスは、規模の問題はあるとしても、南京事件そのものは否定していない。
 
 
「翻訳者の藤田裕行氏は加筆を認め」とあるように、本人自身も認めてしまっている。
 
 
それにしても、勝手に史料を改竄したり、勝手に加筆したりしてすることでしか南京事件を否定出来ないとは。いいかえれば、南京事件があったことを、改竄してでも否定しなければならないというものであり、このことは、南京事件はあった、ということの裏返しとなってしまっている。
 
 
つまり、否定派がやればやるほど墓穴を掘る結果となり、否定派は「バカ野郎度」(「みなみけ」の千秋の言葉)がアップすると言うことである。
 
 
更に記事では、「関係者によると、インタビューの録音テープを文書化したスタッフの1人は、南京大虐殺や従軍慰安婦に関するストークス氏の発言が「文脈と異なる形で引用され故意に無視された」として辞職した。」とある。
 
 
情けないなぁ〜否定派は。
 
 
記事には藤田裕行のことを、「藤田氏は、日本の戦争責任を否定する立場。」と、説明しているが、具体的にどのようなグループに所属して活動しているかと言えば、「新しい歴史教科書をつくる会」や「日本躾の会」、「世界基督教統一神霊協会」などで「活躍中」の加瀬英明が主催する「史実を世界に発信する会」のメンバーの一人である。
 
 
この「史実を世界に発信する会」というのは、「英語インターネット圏に蔓延している「反日プロパガンダ」に対抗するため、史料に基づいた日本語文献をプロの翻訳家に英訳してもらいネット公開することを活動内容とする団体。」(ウィキペディア先生による)とあるが、今回の事件を見て「史料に基づいた」と言う部分を読んで大爆笑してしまいました。
 
 
「日本の戦争責任を否定する立場」の人たちは所詮この程度なのでしょう。史料に基づいた歴史を見ず、現実を直視せず、国際社会を理解せず、自分だけの「妄想」という「自慰行為」に引きこもっている人たち、それが「日本の戦争責任を否定する立場」ということなのでしょう。
 
 
 
改竄しなければ何も言えないのか。
 
 
それにしても、この報道でまた日本の評価が下がりそうだ。情けない。
 

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南京事件関係史料−その70

安全区委員会と日本当局との公信など−65
 
 
(解説)アメリカ国務省文書−安全区に対する日本軍側の回答。

 
 
 
 
               〈南京難民区設定について日本当局の回答〉 
                   海軍無線 平文電報 CAjr   
                   発信:上海   
                   受信:南京、一九三七年十二月五日   
   南京安全区   
   漢口・南京・北平アメリカ大使館、ワシントン国務長官宛   
 
 
 第一〇八七号 十二月四日午後六時。南京の安全区に関する南京電報第九四四号(十一月二十二日午後十時)に関連して。   
 
 
 日本大使から、上海の日本総領事を通じて、南京の国際委員会の提案に対して、日本の関係当局が慎重に審議してまとめた以下の所見を、アメリカ大使に伝達するよう要請があった。   
 
 
 一、提案された地域が、上手に防備をほどこされた南京城壁の内側にあってかつ広大であること、安全区の周囲には必要が生じた場合に効果的に外界との交通を遮断することを可能とするような自然の地形や建物がないこと、以上を考えると、将来、付近で戦闘が始まった際に、区内に避難したり、同区を軍事目的に利用するような中国部隊の侵入を効果的に阻止するために、安全計画地域を維持する側に十分強力な人員その他(中国人ではなく、列強諸国の人間で構成された)が備わっていなければ、無理であると思われる。 
 
 
 二、提起された地域の内および周辺には、中国軍の施設や用地があって、将来、南京城内で戦闘が発生した場合には、中国軍がそれらを使用せずにいることは、とても考えられないことも指摘しておかなければならない。   
 
 
 三、前述のことを考慮に入れると、日本当局は、たとえ中国当局が検討中の国際委員会の条件を受け入れたとしても、将来、実際に南京市内で戦闘が行われた場合は、中国軍が安全区に侵入するのを完全に阻止し、同区を軍事目的に使用させないという十分な保証はとても得られないという懸念をもっている。   
 
 
 四、こうした状況下にあって、日本当局は、安全区の発起人たちの高邁な動機に対しては敬意を表するものの、当該の要求については、該区を爆撃しないとか、砲撃しないとかの約束を与えられる立場にはない。   
 
 
 五、しかしながら、そこが中国軍によって軍事目的に使用されない限りにおいて、また、中国軍が防衛施設を建設せず、さらに中国部隊を配置しない限りにおいて、日本軍はそのような場所を攻撃する意図をいささかも有しないのは、当然と思われてよい。   
 
 
 国務省へ送信、漢口・南京・北京・東京へ転送。   ガウス(128-129頁)
 

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南京事件関係史料−その69

安全区委員会と日本当局との公信など−64
 
 
 
(解説)アメリカ国務省文書−この時点で南京市民・難民が安全区に入り出しているのが分かる。

 
 
 
 
 
               〈南京安全区国際委員会のジャキノ神父へのメッセージ〉   
                    海軍無線 EB 平文電報   
                    発信:南京   
                    受信:一九三七年十二月三日   
   南京安全区   
   上海米総領事、国務長官、漢口・北京米大使館宛   
   第九八四号 十二月二日 午後六時   
 
 
 私の第九七九号電報(十二月二日、午前九時)に関して。   
 
 
 以下の南京安全区国際委員会のメッセージをジャキノ(Jacquinot)神父へ伝進してください。   
 
 
 あなたの御助力に衷心より感謝いたします。   
 
 
 当委員会は、日本軍が軍事的緊急性を損なわない範囲において、安全区を尊重する努力を払うと保証してくれたことに感謝します。我々はすでに中国当局から、当初の条件をそのとおり遵守するという回答を全面的に獲得していますので、ここに安全区の組織および運営の業務が進行しはじめました。安全区にはもう難民が入り始めていることをお知らせいたします。   
 
 
 当委員会は、適切な検査を実施した後、良い時期を見計らって、安全区の効力が発効したことを、日中両軍当局へ通告する予定です。   
 
 
 当委員会は、あなた様が再び日本当局と商議して、日本当局から直接我々に保証を与えてくれることが、悲嘆にくれる市民の不安をどんなにか和らげることになるかを指摘して、その件に関する日本当局の通知を早急に我々に出してくれるよう、丁重に依頼してくださることをお願いいたします。   
 
                         委員長 ラーベ(サイン)  
 
 
 上海へ送信、国務省・漢口・北平へ転送。   アチソン(128頁)

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南京事件関係史料−その68

安全区委員会と日本当局との公信など−63
 
 
(解説)アメリカ国務省文書−安全区の設置場所や国際委員会の役目などについて関係各所へ電報を出している。

 
 
 
 
 
               安全区国際委員会の声明   
                    海軍無線 GA・Jr   
                    発信:南京 一九三七年十一月二十二日 
                    平文電報   
 
 
   定時連絡   
 
   送信:米国政府、上海総領事、ワシントン国務長官、北京大使館   
   第九四四号 十一月二十二日午後一〇時   
 
   下記文書中にある委員会より送信を依頼される。   
 
 
 デンマーク人、ドイツ人、イギリス人、アメリカ人より構成される国際委員会は、南京およびその近郊において、不幸にも戦闘が行われた際の市民の避難場所として、安全区を設置することを日中両国の当局へ提起したい。国際委員会は、設定される安全区に関して、以下のような特別な条件を認めさせることを保証する。すなわち、同区内に軍事施設および通信所を含む事務所を置くことはできない、また同目的に使用することもできない、市民警察がピストルを携帯する以外は誰も武器をもつことはできない、何らかの戦闘能力を有する兵士および将校が、同区を通行することは許されない、など。   
 
 
 国際委員会は、これらの約束事項が十分満足に履行されるように、安全区を検閲・監視するつもりである。   
 
 
 国際委員会は、民間の避難民の面倒をみるのに便利で適当な場所として、以下に示す地域の指定をしたい。この地域は市の西部深くに位置し、日本の航空部隊も注意深く爆弾投下を避けていたところである。   
 
 
 指定する地域の境界は次のように定める。(※)   
 
 
 東は中山北路に沿って新街□から山西路のロータリーまで。北は山西路ロータリーから西康路へ真西に走る線(すなわち新住宅地区の西境界)。西は康東路に沿って上記の北境界線から南へ漢口路交差点(この交差点は新住宅地区の西南の端)まで、そこから東南方向へ直線で上海路と漢中路の交差点まで区切る。南は漢中路に沿って上海路との交差点から起点の新街口まで。   
 
 
 国際委員会は、安全区の境界を関係者に分かりやすく示すために、白旗か他の了解を得られた標示をもちいて、はっきりと表示するつもりである。国際委員会は、両国の当局に提出した通告に対する双方の了解か得られた日をもって、安全区の効力が生ずることとしたい。   
 
 
 国際委員会は、上記の条件がみたされた場合には、日本当局は人道的理由から、この安全区の民間的性格を尊重して承認してくれるよう切に希望する。委員会は両国の責任ある当局が、市民のために慈悲深い配慮を示すことが、双方に名誉をもたらすものと信じるものである。   
 
 
 中国当局との必要な交渉を可能なかぎり短期内に達成するために、また難民を保護するための適切な準備がなされるために、委員会はこの提案に対する日本当局の即答を、衷心よりお願い申しあげる。   
 
 
 国際委員会は本アピールに対して、好意ある理解が得られるものと確信している。
 
 
 以上謹んで提案する。   
          J・M・ハンセン(Hansen)   
          G・シュルツ・パンティン (Shultze Pantin)   
          P・H・マンロ・フォーレ(Munro Faure)   
          ジョン・マギー(Jhon Magee)   
          P・R・シールズ (Shields)   
          アイバー・マッケイ(lver Mackay)   
          ジョン・H・D・ラーベ (Rabe)   
          J・F・ピッカリング(Pickering)   
          M・S・ベイツ (Bates)   
          エドワルト・スペルリング (Edward Sperling)   
          W・P・ミルズ(Mills)   
          C・S・トリマー(Trimmer)   
          D・J・リーン(Lean)   
          チャールズ・H・リッグズ (Riggs)   
          ルイス・S・C・スマイス (Smythe)   
 
 
 できるだけ早急に日本大使に伝えていただきたい。そして、当該の委員会に対する回答・文書を私宛てに送ってください。   
 
 
 上海に送信、国務省・北京・上海・東京へ回送。   ジョンソン (Johnson) 
 
 
 
   ※ 原資料にはないが、米国立公文書館所蔵の別の資料から見つけた南京国際難民区の原地図を、ここに載せておく。なお新街口は原図にはないが文中に出てくるので記しておいた。(125-127頁)

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南京事件関係史料−その67

安全区委員会と日本当局との公信など−62

 
(解説)アメリカ国務省文書−金陵女子文理学院のミニ・ヴォートリンから、難民収容施設の一つとして金陵女子文理学院を使用することを提案している。

 
 
 
 
               〈安全区設定について−ミニ・ヴォートリンの手紙〉   
                    金陵女子文理学院   
                    南京・中国   
                    一九三七年十一月十七日   
 
 
 
   南京アメリカ公使(ママ)館   
   W・R・ペック閣下   
 親愛なるペック様   
 
 
 日本軍が南京に近づいてくるまえに、避難できない貧しい家の女性や子供、その他の市民たちにとって安全と思える場所(「安全センター」あるいは「安全地区」のようなもの)を設定するにはどうしたらよいか、検討しておくことが望ましいと思いませんか。
 
 
 ご存知のとおり、このことは上海で実行されましたが、時期が遅すぎました。もうすこし早く着手され、もっと周到に準備されていたならば、もっと多くの人命が救助できたことは疑いありません。   
 
 
 もちろん、事は容易ではありません。相対的な安全であろうとも、それを確かめるためには、まえもって戦闘の双方から、同意を取りつけておかなければならないことも知っています。また、提案してもらうためだけでなく、軍隊の同意を獲得するためにも、中立国の人で、かつ影響力のある人が必要とされます。   
 
 
 私は、金陵女子文理学院が位置や建物の強度からいって、センターの一つにふさわしいのではないかと思ってきました。寄付出資者たちも、ここがそうした人道的な目的に使われるならば、きっと喜んでくれることでしょう。もし当校がセンターに指名されるならば、私たちはただちに下の階の部屋を片付けて、広いスベースを用意し、まさかのために備えておくつもりです。   
 
 
 どうぞこの件について、あなたの思慮深い検討をお願いいたします。そしてこの構想について、早期に検討を始め、決定をみるようにしたいと思います。   敬具   
                    (サイン) ミニ・ヴォートリン   
 

               W・R・ペックからミニ・ヴォートリンヘの手紙 
                    南京・一九三七年十一月十七日   
 
 
 
 
   南京・金陵女子文理学院   
   ミス・ミニ・ヴォートリン宛   
 親愛なるヴォートリン様   
 
 
 一九三七年十一月十七日付のあなたの手紙を大使に見せました。手紙には、非戦闘員の市民が、戦争の危険からできる限りのがれて集まれる場所を提供するために、「安全センター」を設定し、その事実を情報として両軍の軍事当局へ伝えておくべきだと提案されていましたね。   
 
 
 そのようなセンターの地区が設定されたならば、大使館は喜んで、日本軍当局への情報伝達の労をとるつもりです。   敬具   
                       ウィリヤ・R・ペック(124-125頁)
 

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