米大リーグで昨季のワールドシリーズを制覇したレッドソックス。冬のシーズンオフには優勝の余韻に浸ったことだろうが、いくつかの問題の熟考にも時間を費やした。なぜレッドソックスの試合時間はこれほど長いのか。大リーグ機構(MLB)はどう対処するべきか?
MLBのバド・セリグ・コミッショナーの要請により、レッドソックスはチームの7人の幹部から成る委員会を設立して試合時間について協議し、リーグ全体に変革を提言した。本部スタッフ30人はボランティアチームを結成し、2013年のレギュラーシーズンに行われた計350時間以上にのぼるレッドソックスの試合映像を検証。細部にわたって試合時間を長引かせる要因を図表化した。
13年にレッドソックスがかけた試合時間は平均3時間15分とMLB切っての長さだったが、時間短縮に向けたプロジェクトは道半ば。ただ、そのような委員会が存在すること自体、試合進行のスピードアップに向けたMLBの進展の遅さを明示している。
セリグ・コミッショナーはかねてから試合の進行ペースに対し懸念を表明してきた。打者がバッターボックスを外れたり、投手がマウンドを歩き回ったり、ピッチャーがコロコロ代わったりするのにファンが文句言うのはほぼ見慣れた光景。こうした問題が注目を集めているものの、試合の進行ペースは遅さの記録を塗り替え続けている。
スタッツによると、今シーズンに入ってから今月1日までの平均試合時間は3時間08分。2010年より13分長くなった。
試合時間の長さは試合進行ペースほど大きな問題ではない。ホームランが量産されて試合ペースが決して速いとは言えなかった2004年、1回の投球間隔は35秒間だった。14年には38秒間に1回のペースでピッチャーがボールを投げる。わずかな違いに聞こえるかもしれないが、典型的な1シーズンでのピッチング数70万回以上にこの3秒間を掛けてみるといい。
奪三振の数は08年以降、過去最高を毎年更新し続けており、今シーズンも新たな記録を生みそうな勢いだ。これも問題を悪化させる一因だが、その理由として三振を取るのに必要な2つの要素が挙げられる。つまり、打者は最低でもバットを3回振るが、これに対してピッチャーは通常4回以上の投球を行う。そして、フィールドでは突っ立っている野手がたくさんいることだ。
野球の試合で目が離せないのは、ヒットになるかどうかに関係なく、ボールがインプレーされている間だ。単にボールをインプレーさせるのに、打者にとってそれほど難しかったことはない。その結果、観客は一層長い時間、少ない動きを待っていなくてはならない。
1964年の開幕戦では、平均で2分29秒ごとに1個のボールがインプレーとなった。この数字は今季、3分30秒に伸びている。
レッドソックスはこれについて詳細に数字で示そうとしているが、スローなプレーの原因は決してミステリーではない。バッターが打撃用の手袋をいじったり、ピッチャーがプレートを外したり、コーチがおしゃべりするためにマウンドにゆっくり向かったりする野球文化は、年配の自動車運転と同じで「誰も急いでいない」。
MLBが新たに導入した即座のビデオ判定制度など細かな要因が重なり、結局はより辛抱が必要な試合になる。
真の問題は、現在の選手が心地よいと感じる試合ペースを速める劇的な規制改革を推し進める人材が球界にいるかどうかだ。
現在、MLBは無駄に時間を費やす選手に警告書を送り、ひどい場合には少額の罰金を課している。昨年には、独立リーグのアトランティックリーグで試合のペース加速に向けた最も積極的かつ革新的な試みが実行された。
このリーグでは、MLBではめったに発動されない時間制限手段のいくつかを実行に移した。打者は、投球ごとにバッターボックスから出ることを禁止された。ピッチャーは回をまたいだウォームアップの時間を1分間に限定され、塁が空いている場合のピッチング間隔は12秒までに制限された。監督らはマウンドに向かう回数を制限され、ピッチャー交代は回をまたいでするよう求められた(義務ではないが)。
昨年アトランティックリーグの総裁を務めたピーター・キルク氏によると、一連の措置でしばらくの間は試合時間が約15分短縮された。ただ、シーズンが経過するにつれ、試合を長引かせる古い習癖が頭をもたげたという。
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