インタビュー:任天堂、来年にも新興国用ゲーム機を投入
[東京 8日 ロイター] - 任天堂(7974.T: 株価, ニュース, レポート)の岩田聡社長は8日、ロイターのインタビューで、 2015年にも新興国向けに新しいゲーム機を投入する方針を明らかにした。先進国で展開しているゲーム機の廉価版ではなく、新興国専用機になる予定で、ハードとソフト一体で展開する計画。
岩田社長は、新興国用ゲーム機について「(WiiUでもなく3DSでもなく)名前も違う。これまでとまったく異なるアプローチになる」と述べた。だた「ハード・ソフト一体型で、われわれは強みを引き出しやすいので、そこにはこだわりを持っている」とも指摘した。
先進国のゲーム機事業は、150―300ドルのハードで、30―60ドルのソフトを販売するモデルだが、岩田社長は「その構造をそのまま現地化する展開ではない」と強調。現地の中流層をターゲットに事業展開する方針で「ミドルクラスのマジョリティに手が届くもの」を投入する。岩田社長は「新興国でもゲーム人口拡大をねらっていく」と述べた。
特に、中国市場については「まさにミドルクラスが猛烈な勢いで増えている。中国にも受け入れてもらえるものにしたい」と述べた。中国では上海の自由貿易試験区で、外資系企業の家庭用ゲーム機販売を解禁し、米マイクロソフト(MSFT.O: 株価, 企業情報, レポート)が「XboxOne」を今年9月に発売すると発表している。
ただ、岩田社長は「中国はポテンシャルある市場だが、経済特区ができただけで、ビジネスをする難しさがすべて解決したとは言えない。われわれはもっと勉強しなければならない」と指摘。その上で「任天堂はマスマーケットをねらっているので、(先進国のゲームをそのまま投入する)マイクロソフトとは同じアプローチにはならないだろう」と語った。
(村井令二 ソフィー・ナイト)
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