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最終更新:2014年5月8日(木) 19時35分

中国・ベトナム船衝突、なりふり構わぬ強気姿勢

 また中国の行動が国際社会の反発を招いています。ベトナムの巡視船と中国の船との激突、日本にとっても他人事ではありません。中国は南シナ海の大部分で管轄権を主張していて、その形から「中国の赤い舌」とも呼ばれています。激突の瞬間映像からは、中国側のなりふり構わぬ強気な姿勢が垣間見えます。

 「来たぞ、来たぞ」(ベトナム船の乗組員)

 南シナ海の西沙諸島付近の海域を航行するベトナム艦船から撮影した映像。乗組員の声が上がる中、一隻の船が急接近してきます。船には「中国海警」の文字。そして・・・

 「ぶつかったよ」(ベトナム船の乗組員)
 「ここはベトナムの領海です。あなた方は今、ベトナムの領海の主権を侵害している」(ベトナム船)

 中国の船がベトナムの艦船に激突しました。この衝突で、ベトナム側の乗組員6人がけがをしたということです。

 衝突があった南シナ海・西沙諸島近くの海域は、ベトナムが主張する排他的経済水域の内側です。なぜ、中国の船がこの海域にいたのでしょうか。実は、中国側は「9段線」という国際法にO$J$$FH<+$N4I3m8"$rh$j=P$7$?$3$H$+$i!"%Y%H%J%`B&$O:n6H$rAK;_$7$h$&$H4OA%$J$I$rGI8/$7$^$7$?!#$=$3$G!"Cf9qB&$O!"@PL}2qWFM$r7c$7$/7+$jJV$7$F$$$k$H$$$&$3$H$G$9!#

 「我々は我慢を続けてきた。忍耐には限界がある。中国側がこうした行動を続けるなら、自衛手段を取らなければならない」(ベトナム沿岸警備副司令官 7日)

 ベトナムは7日夜、海上警察の幹部のほか、国営石油会社総裁ら5人が列席するという異例の態勢で緊急に会見。衝突映像を公開するとともに、「忍耐には限界がある」と中国側に警告しました。

 「西沙諸島近海での中国企業の活動は、完全に中国の主権内でのことだ。ベトナムには何ら関係のない話だ」(中国 華春瑩報道官 7日)

 一方、7日、外務省の会見で強硬姿勢を崩さなかった中国。それ以降、今回の出来事について、目立った反応が一切ありません。

 「領有権を争っている海域で掘削作業に着手するという中国の一方的な決断は、挑発的で地域の平和維持に役立つものではない」(アメリカ サキ報道官)

 こうした中、アメリカ国務省のサキ報道官は、今回の事態を受け、中国側の「危険で威圧的な行動を強く懸念する」とけん制しました。

 尖閣諸島をめぐって中国と対峙する日本。菅官房長官は・・・

 「境界未確定の現場海域において、中国による一方的な掘削活動の着手によって地域の緊張が高まっていることを深く憂慮しています」(菅義偉官房長官)

 菅長官は中国の対応を批判したうえで、「ベトナム側、および国際社会に対して、自らの活動の根拠やその詳細について明確に説明するべきだ」と語り、中国側に自制的に行動することを強く求めていく方針を示しています。(08日16:18)

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