消滅可能性:東京都豊島区「昼人口多いのに」「寝耳に水」

毎日新聞 2014年05月08日 22時31分(最終更新 05月08日 23時06分)

 全国1800市区町村(政令市の行政区を含む)の半数に当たる896自治体で、子どもを産む人の大多数を占める「20〜39歳の女性人口」が2010年からの30年間で5割以上減ることが8日、有識者団体の推計でわかった。豊島区は、東京23区で唯一、「消滅の可能性」を指摘された。佐藤和彦・区企画課長は「寝耳に水。子育て世代の流入は進みつつあると考えていたのに」と戸惑いを隠せない。

 人口約27万人。人口密度は1平方キロあたり2万673人(13年)と、全国の市区町村で最多だ。JRなど鉄道4社・8線が乗り入れる池袋駅は1日乗降客数が約250万人に上る。「消滅」のイメージとは結びつきにくい土地柄だけに、高野之夫区長のコメントにも当惑がにじむ。「これまで進めてきた施策をさらに推進し、住みたいまちとして選ばれるまちづくりを進めたい」

 住民の受け止めは−−。長男(1)を抱いて区役所を訪れた女性(35)は「子育てにしっかりとカネをかけないと、いずれ『消滅』が現実のものとなるのでは」と突き放す。保育所の確保が難しいため、他の自治体への転出を考えているという。30年近く同区に住む会社員の栗林知絵子さん(47)は「『消滅』だなんて想像したこともなかった。昼間の人口が多いのは通過する人が多いからだ、とは思っていたけど」と絶句した。【遠藤拓】

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