福島原発事故:直後に被ばく、作業員が提訴「汚染水隠す」

毎日新聞 2014年05月07日 20時37分

 東京電力福島第1原発事故直後の作業で被ばくした男性(48)が「現場に高濃度の汚染水があったことを隠し危険な作業を続けさせた」として、東電や関連会社に1100万円の損害賠償を求める訴えを7日、福島地裁いわき支部に起こした。

 男性はいわき市にある東電の関連会社の元作業員で、訴状によると2011年3月24日に3号機のタービン建屋地下で電源ケーブルを設置する作業に加わった。事前に「空間線量は10ミリシーベルト程度で作業可能」と説明を受けたという。

 原告側によると、地下に湯気が出る水たまりがあり、線量計の警告音が鳴ったが、作業は続行された。後の被ばく量調査で、同年3月12〜31日の外部被ばく量は20.49ミリシーベルト、内部被ばく量は13.1ミリシーベルトだったことが分かった。(共同)

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