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中国とベトナム にらみ合い続く
5月8日 12時34分

中国とベトナム にらみ合い続く
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中国の石油会社による海底の掘削作業を巡って、中国とベトナムの当局の船どうしが衝突した南シナ海の海域では双方の船が今もとどまり、にらみ合いが続いています。

中国とベトナムが領有権を争っている南シナ海の西沙諸島の周辺の海域では、ベトナム政府が、7日、中国当局の船とベトナムの海上警察などの船が複数回に渡って衝突し、中国の船からぶつけられたり放水されたりしたと明らかにしています。
現場の海域では今月に入って中国の国有石油会社が海底の掘削を進めようとしたのに対し、ベトナム側が自国の排他的経済水域の範囲内だとして掘削装置の撤去を求めて対立していました。
ベトナム政府などによりますと、現場周辺には中国側の船がおよそ80隻とどまっているほか、ベトナム側の船もおよそ20隻が警戒に当たっているとみられ、双方のにらみ合いが続いています。
中国に対し艦船の数など海上警備の能力で劣るベトナムとしては、10日から行われるASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議で南シナ海問題を議題として取り上げ、フィリピンなど中国と領有権問題を抱えるほかの国とも連携して事態の収束を図りたい考えです。
ただ中国側も強硬な姿勢を崩しておらず、当面緊張した状態が続くことが予想されます。

官房長官「緊張の高まり深く憂慮」

菅官房長官は記者会見で、「多数のベトナム船舶が損傷し負傷者が出ているという情報があり強い懸念を持っている。今回の事態は、中国の一連の一方的かつ挑発的な海洋進出活動の一環と受け止めており、境界が未確定の現場海域における中国の一方的な掘削活動の着手によって地域の緊張感が高まっていることを深く憂慮している」と述べました。
そのうえで菅官房長官は、「中国はベトナム側および国際社会に対してみずからの活動の根拠やその詳細について明確に説明すべきだ。南シナ海の平和と安定は国際社会の関心事項であり、中国には緊張を高める一方的な行動を慎むとともに、関連する国際法を順守して自制的に行動することを強く求めたい」と述べました。

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