SCHEDULE
05/10~
07/19
MATCH INFO
2013年度 決算について |
クラブ 2014.05.08 |
2013年度は、クラブ方針として掲げた「結実」に関し、チーム成績、経営の両面で、様々な成果をあげることができました。
チーム成績について、まずリーグ戦を振り返りますと、J1記録を更新する開幕6連勝という絶好のスタートを切り、その後は試合数×勝点2(=優勝ペース)を目標ラインとして、着実に勝点を積み上げて行きました。不安視する声が多かった夏場もほぼこのペースを維持し、前年度チャンピオン、サンフレッチェ広島との直接対決を2度とも制するなど、9年振りのリーグ優勝は目前という状況で大詰めの2試合を迎えましたが、無念の連敗を喫し、最終節でサンフレッチェ広島に首位を明け渡すという痛恨の結末となりました。
ヤマザキナビスコカップについては、予選リーグを首位で通過し、準々決勝では難敵、鹿島アントラーズを退けて、準決勝まで駒を進めましたが、近年、相性の悪さを露呈してきた柏レイソルと1勝1敗で星を分け、得失点差で惜しくも決勝進出はなりませんでした。
そして2013年シーズン最後のタイトルとなった天皇杯では、リーグチャンピオン、サンフレッチェ広島との文字通り「頂上決戦」を制して21年振りの賜杯を手にし、同時に8年間続いた「無冠」の時期にピリオドを打つことができました。
昨シーズン3大タイトルすべてにおいてベスト4以上の成績を残したのは、弊クラブのみであることを補足させていただきます。
以上の結果、この3年間、クラブの目標として掲げてきたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)への出場権を獲得し、チーム成績面で最低限の「結実」を果たすことができました。
「結実」は経営面でも成し遂げることができました。その象徴は、ホームゲームにおける入場者数の大幅な増加です。横浜F・マリノスの平均入場者数は27,496人で、前年比19.8%増という驚異的な伸びを示し、クラブとして過去最高の水準を達成することができました。従来の記録は2005年の25,713人でしたから、これを6.9%も上回る大きな伸びです。
ファン・サポーターの皆さまのご支援により、11月30日のホーム最終戦では、Jリーグ記録を更新する62,632人の入場者数を達成し、正に記録ずくめのシーズンとなりました。しかも、これらはJリーグ全体の平均入場者数が減少し続ける逆風の中での記録更新ですから、その意義は極めて大きいと考えます。この入場者数の大幅な増加によって、入場料収入は前年比で36.5%増、クラブ史上初めて10億円を超えました。
また、過去3年間、売上を一気に拡大してきたグッズ販売も、前年比11.2%増加し、初の5億円台を達成しました。スクール事業については、過去最高となった前年を0.7%下回りましたが、依然、高水準を維持し続けております。さらには好成績を背景として、スポンサー収入も前年比15.0%増となりましたし、獲得賞金も2.7倍となりました。
以上の結果として、売上高合計は前年度に比べ16.1%、約6億円増加して43億円余りとなり、実質的な過去最高水準を達成しました。
一方、費用面では、トップチームが優勝争いに参入するために最低限必要な強化費用として約1億円、売上増加のための直接費用が0.4億円増加しましたが、それ以外の経費を0.5億円圧縮し、経費総額では0.9億円増にとどめました。
このように、売上高の著しい増加ならびに最小限の費用増によって、営業損益は前年度に比べて5.1億円改善し、9百万円の黒字となりました。
こうして2013年度のクラブ方針として掲げた「結実」は、チーム成績、経営の両面で、その目的をほぼ達成できました。同時に、これらの事実によって、横浜F・マリノスが持っている「ポテンシャルの高さ」と、それを顕在化するための「プロセスの妥当性」も検証できたと考えます。
一方、2014年度以降に目を転じますと、最大の課題は、クラブライセンス制度への対応です。現時点で弊クラブが直面しているリスクは、「3期連続赤字」と「債務超過」の2つです。
このうち、「3期連続赤字」については、2012年度の赤字が1期目に相当しますが、2期目となる2013年度は上述の通り黒字化を実現しましたので、当面のリスクは回避できました。2014年度も引き続き単年度黒字化を目指してまいります。
もう1つのリスクである「債務超過」に関しては、2012年度末時点で16.8億円の累積損失があり、これを2014年度中に解消することが求められていますが、ここで改めてこの損失の背景について補足させていただきます。
この累積損失は日産自動車(以下、日産)と弊クラブが進める構造改革の「象徴」と呼ぶべきものです。弊クラブは創設以来、日産からの損失補填を所与の条件として、実質的な赤字の存在を曖昧にしたまま、これを圧縮する努力を怠ってきたと言わざるを得ません。こうした日産への過度な依存から脱却し、持続可能な成長の基盤を確立するため2010年度以降は、日産の支援を従来のユニフォームスポンサーとしての広告料に絞り、安易な損失補填は行わないこととしました。
その結果、これまで隠れていた赤字が表面化しましたが、クラブの現状値、問題点が明らかになったことで危機意識は一気に高まり、そこに具体的な改革の目標と道筋を示すことで、構造改革にチャレンジする流れを作りました。2010年度に実行した「入場者数20%増プロジェクト(実績16.4%増)」、さらには2011年度から掲げた3カ年計画「MAP13」などは、こうした考え方に基づく一連のチャレンジでした。
もちろん、数字の上で達成できたこと、できなかったことはありますが、4年間の改革の集大成として、2013年度に自力で黒字化を達成したことは大きな成果ですし、この間に培われた改革のプロセスやスピリット、成功体験は、今後も継続する改革のベース、基礎体力になっていると考えます。
ただ、その過程で生じた単年度の損失は、過去との比較では相当程度圧縮したものの、3年間で16.8億円に達しました。この数字だけを取り上げて、経営の失策と批判する声もありますが、以上の経緯からも明白なように、この累積損失は意思を持って顕在化させた古い経営構造の残滓であり、今後は抑制できるメドが立った負の遺産です。
当初、この累積損失に関しては、構造改革の成果を蓄積し、長期的に解消して行く計画でしたが、その後導入されたクラブライセンス制度によって、2014年度末までの解消が不可避となりましたので、日産は4年間の改革のプロセスと成果を公正に評価した上で、緊急避難的な措置として、損失補填を実行することとなりました。
具体的には、通常の事業活動を通して改善した営業損益と区別するため、敢えて営業外の「特別利益」として、損失全体の60%に相当する10億円を2013年度に補填し、残りについては、2014年度中に何らかの形で実行する見通しとなっております。
こうしてクラブライセンス制度の2つのリスクは回避できる見通しとなり、4年間挑戦してきた改革の第1章は、概ねその目的を達成しました。しかし、持続可能な成長の基盤作りのためには、次のステージ、すなわち改革の第2章に進まなければなりません。その議論、検討は既に始まっています。
今後も横浜F・マリノスに変わらぬご支援、ご声援をよろしくお願い申し上げます。
2013年度 貸借対照表
(2014年1月31日現在)
(百万円)
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科目 |
金額 |
|---|---|---|
資産 |
流動資産 | 1,711 |
| 固定資産 | 67 |
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| 資産の部 合計 | 1,778 |
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負債 |
流動負債 | 2,301 |
| 固定負債 | 155 |
|
| 負債の部 合計 | 2,456 |
|
資本 |
純資産 | ▲677 |
| 資本金 | 31 |
|
| 資本準備金 | 0 |
|
| 利益準備金 | ▲708 |
|
| 資本(純資産)の部 合計 | ▲677 |
2013年度 損益計算書
(2013年2月1日~2014年1月31日)
(百万円)
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科目 |
金額 |
|
|---|---|---|
| 営業収入 | 4,315 |
|
| 広告料収入 | 1,513 |
|
| 入場料収入 | 1,069 |
|
| Jリーグ配分金 | 228 |
|
| アカデミー関連収入 | 455 |
|
| その他収入 | 1,048 |
|
| 営業費用 | 4,306 |
|
| チーム人件費 | 1,701 |
|
| 試合運営費 | 341 |
|
| トップチーム運営経費 | 443 |
|
| アカデミー運営経費 | 314 |
|
| 女子チーム運営経費 | 0 |
|
| 販売費及び一般管理費 | 1,506 |
|
| 営業利益 | 9 |
|
| 営業外収益 | 3 |
|
| 営業外費用 | 12 |
|
| 経常利益 | 0 |
|
| 特別利益 | 1.000 |
|
| 特別損失 | 0 |
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| 税引き前当期利益 | 1,000 |
|
| 法人税および住民税 | 0 |
|
| 当期純利益 | 1,000 |
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※本実績表はJリーグの開示基準に基づき作成しております。
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