格安スマホ、シニア層の需要呼び起こす　60代以上が6割　主婦にも人気 (1/2)

大手スーパーや家電量販などの異業種が相次いで提供を始めた格安スマートフォンがシニアの通信需要を呼び起こしている。

　大手スーパーや家電量販などの異業種が相次いで提供を始めた格安スマートフォン（高機能携帯電話）がシニアの通信需要を呼び起こしている。イオンが4月上旬に発売した格安スマホの購入者の約6割が60代以上のシニア層であることが7日、分かった。同様の格安スマホを発売したビックカメラでも契約者の“高齢化”が目立つ。盛り上がるシニア需要を狙い、固定の光通信サービスを販売するNTT東日本も体験イベントの展開に乗り出した。

ビックカメラの格安スマホは中心購買層が40〜50代だ＝東京都千代田区のビックカメラ有楽町店

　イオンが4月4日に全国170店で発売した格安スマホは、米グーグルと韓国LG電子が開発した端末「ネクサス4」と通信サービスの組み合わせで月額2980円と、大手通信事業者の半額以下で利用できるのが特徴。

　通信サービスは、日本通信がNTTドコモの回線を借りて提供する毎秒最大200キロビットのデータ通信と30秒20円の音声通話。動画の視聴は困難だが、インターネット検索やメール送受信には支障なく使える。

　通信サービスの登録を管理している日本通信の三田聖二社長は「契約者の8割が40代以上、6割が60代以上で、シニア層や主婦に売れている」と、驚きを隠さない。すでに予定の販売台数8000台のうち7000台以上が売れ、「今週内には完売の見通し」（イオン）という。