オウム菊地被告、8日初公判 手の指6本失った元都職員が出廷
2014年5月8日6時0分 スポーツ報知
オウム真理教による東京都庁小包爆弾事件(1995年)で殺人未遂ほう助罪などに問われた元信者・菊地直子被告(42)の裁判員裁判が、8日から東京地裁で始まる。事件の実行役ではなく運び役として起訴されている被告側は「運んだのが爆薬の原料であることも事件の計画も知らなかった」と無罪を主張する方針。被告の当時の認識が最大の争点となる。13回の公判を経て6月30日に判決が言い渡される予定だ。
8日の初公判では、東京都庁小包爆弾事件で重傷を負った元都職員・内海正彰さん(63)が証人として出廷する予定だ。事件から19年後の審理を前にした内海さんは「被告を許すかどうか聞かれても『何も思いません』と証言するでしょうね」と静かな口調で話す。
95年5月16日の夜、知事秘書室に勤務していた内海さんは都政への抗議電話に応対しながら郵便物の確認をしていた。知事宛てに届いた新刊書を開いた瞬間、破裂音が響き、目の前が真っ白になった。爆発したのは、内部をくりぬいた単行本に軍事用にも使われる爆薬「RDX」と起爆装置を入れた爆弾。内海さんは左手の指5本と右手の親指を吹き飛ばされた。
事件の2か月半後には復職した。「こんな事件にこだわっていても仕方がない。自分の人生を前向きに生きた方がいい」。骨移植手術により、今では左手で物をつかめるようになった。ネクタイを一人で結ぶことはできないが、仕事を続け、家族を養うことができた。「犬にかまれたようなものだ」。被告に言いたいことはない。有罪なら相応の罰を受けてほしいと思うだけだ。