産学連携担当理事の挨拶
東京大学は、その行動理念として「知の公共性」を掲げ、産業界はもとより、社会のさまざまな組織と密接に連携をとりながら、人類社会の持続的な発展に寄与することを目標に活動しています。
かつて、日本は欧米を手本として、「追いつけ,追い越せ」と様々な社会制度や技術を導入し,発展を遂げてきました。
今や日本は欧米に肩を並べ、フロントランナーとなっています。従来の模倣や技術導入はもはや有効ではありません。
現代の日本には少子化、高齢化をはじめとして、資源,エネルギー、環境など様々な課題を抱えています。
このような課題は世界が直面、またはいずれ直面する課題であり、日本は課題先進国といえます。世界に先駆けてのそれら課題の解決が急務であり、課題解決先進国となることが求められています。
さらに、解決のスキームを世界のデファクトとして行くことも重要です。
そのためには、大学で自律分散的に生まれる「知」と産業界,社会における「課題」を俯瞰的に結びつけ、真の意味で課題解決に向けたイノベーションに結び付けていく仕組みや組織が求められています。
それが産学連携本部の役割と言えるでしょう。
さらに、大学で生まれた技術を知的財産として社会への展開を図る株式会社東京大学TLOや企業化を支援する株式会社東京大学エッジキャピタルなどと緊密に連携しつつ高度な技術移転戦略を進めています。
さらに、東京大学産学連携協議会や東京大学産学連携プロポーザルなどを通した有機的な社会連携活動によって、「世界を担う知の拠点」としての責務を果たして生きたいと考えております。
大きな成果を期待頂くとともに、ご支援をお願い致します。
東京大学
産学連携担当理事
松本 洋一郎