性的マイノリティー:7割いじめや暴力経験 学校生活調査

毎日新聞 2014年05月07日 21時16分

 性的マイノリティー(LGBT)の自殺防止などに取り組む団体「いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」は7日、性同一性障害や同性愛などの若者609人に実施した学校生活実態調査の結果を公表。約7割がいじめや暴力を受けた経験があった。そのうち約3割が自殺を考えたことがあるなど、いじめが深刻な傾向がうかがえた。

 調査は昨年10〜12月、インターネットを通じ、小中高校時代を関東地方で過ごした10〜35歳の当事者に呼びかけ、自己申告した女性390人、男性219人から回答を得た。

 いじめや暴力の被害を尋ねたところ、68%が「言葉による暴力」「身体的暴力」「性的暴力」「無視・仲間はずれ」のいずれかを経験。時期は小学低学年から学年が上がるごとに増え、中学2年がピークだった。

 被害の影響(複数回答)として、「自殺を考えた」は32%▽「リストカットなどで自分の体を傷つけた」は22%あった。

 自分がLGBTと気付いても「誰にも言えなかった」は男性53%、女性31%。周囲に明かした際の相手(複数回答)では、多くは同級生など同世代の友人で、「担任教諭」は13%にとどまった。

 同団体共同代表の遠藤まめたさん=活動名=は「担任教諭ら(LGBTの)子どもを取り巻く大人に知ってほしい」と話している。【五味香織、山田麻未】

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