2014-05-08
(私信めいたもの)少子高齢化、ロードサイドの話になると、シロクマ先生はどうも歯切れが悪い
移民を前提とした先進国/移民を前提としない新興国、それぞれの少子高齢化 - シロクマの屑籠
そして、そういう風に歯切れが悪くなる理由も大体分かる。
ざっくりとした話をする。ちょっとざっくりし過ぎてるので細かい部分は事実と違うんだろうけど、まあざっくりと
江戸時代の日本の、江戸と地方の話
江戸時代、江戸は人間の消費地で、地方が生産地だった。地方で生産された余剰人口が、奉公などそういう体をとって江戸などに出てきて、子をなさずに死んでいった。当時の江戸の人口比率は、7割男性で3割女性、極端に偏っていたという。そのころの都市は人口を消費するだけで、再生産がなされなかった。
で、そういう都市のありかたという基本は今も多分日本人の皮膚感覚として残っていて、都心の労働者が再生産の生活を営めていた時期というのは高度経済成長期の一時期だけだったのではないかと思う。
で、いまざっくりと都市の在り方と言ったけれども、それは、東京、江戸という場所についてだけではなく、家が労働の資本となって家族が労働者となり生産を行う場(たとえば職人などの家系や農家や漁師など)以外の物がすべて、都市的なものをもち、そして再生産を否定する圧力となっているんじゃないかなーって思う。明治時代の製糸工場などの無慈悲な労働者の扱いにみるように、もともと食い詰め者を雇ってやっているという使用者側の心理もあり、子どもなど世代の再生産どころか、体力の回復というレベルの再生産もなく使い潰して死んだら終りという意識で、そして、そういう意識の残滓が今も残っているのではないのかなーって思う。実際に、今みたいに景気が悪くなって生活に窮する人がでてくるとチラチラと見え隠れしてる。
で、まあ、というわけで、江戸時代のいう地方、つまり家という単位が労働の資本を所有していて、再生産がおこなわれる場所、でないと、子どもが産まれない育てられない。(もちろん社会的な圧力や子どもを残したいという欲求と労働の対価の給料の余剰や、年功序列や解雇制限などの収入の保証があれば子どもを育てたりも出来るわけだけれども)
地方でも子どもが育てられない
その理由は“家”でも機械化などが進み、家事、労働、生産に人間がそんなにいらなくなったこと。それによって子どもを産もうという経済的な圧力が少なくなったこと。そして、その生産に人間が要らなくなったことによって、子どもが成人したら東京にでるようになり、そして世代の再生産がおこなわれなくなったこと。
そういうのがじわじわと効いてじわじわと少子高齢化していったのだなあと思う。
マクロでは経済的に子どもの増やすというのが必要だけれども、ミクロ、個々人のレベルでは、経済的に子どもを作らない方へ圧力がかかるのが問題
なんだけど、そして、それを賞罰的にして子どもを作ることに圧力をかける経済的政策も色々思いつくけれども、
でもそれがみんな人権的に問題があるようなものばっかりで、なんかもうどうしようもないなあって、なんしか、思考を2手3手進めると、どうしようもないよねみたいな結論しか出てこないので、ポエムをしたためたり俳句を詠んだりするしかないよねえっていうのが、まあ、シロクマ先生の記事を読んで僕が思ったことです。
- 作者: 山内マリコ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2014/04/10
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (6件) を見る
- 作者: ブラッドレー・ボンド,フィリップ・N・モーゼズ,本兌有,杉ライカ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2012/09/29
- メディア: 単行本
- 購入: 40人 クリック: 2,071回
- この商品を含むブログ (80件) を見る
で、まあ、また話はちょっとそれるけど江戸と地方の関係て、そのまま移民の話になるんだよねえ
人口が消費されるばかりで再生産のない先進国に、後進国の人間が流れてきて。移民は、故郷に錦を飾りたいとか仕送りしたいとか(まんま江戸の奉公とか身売り)(そしてやはりそれは殆どかなわなかった)という理由でやってきて。で、雇い入れる先は、払った金分働いて使い潰れてくれるとありがたいと思ってる上に、どうせ食い詰めてきたような人間を使ってやって飯を食わせてやってるだけでもありがたいと思えこの恩知らずとでも思っていて、というような、(製糸工場とか当時の資料を読むとまさにそんな感じだし、今の日本でもイチゴ農家に研修という名目で働きに来て奴隷的拘束を受けていた人は実際にいたわけだし)ことが、たぶん、くりかえれるん、だろうなあ、と思うと、まあ、(日本では)移民政策も難しいし、地獄への道が悪意で舗装されてるなあって思う次第なので、もう俳句でも読むよ。
八千八声啼いて血を吐くホトトギス
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2012/03/28
- メディア: Blu-ray
- クリック: 28回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
- 出版社/メーカー: ホビーストック
- 発売日: 2014/02/28
- メディア: おもちゃ&ホビー
- この商品を含むブログ (2件) を見る
今日の落書き
購入: 1人 クリック: 15回
- 24 http://pipes.yahoo.com/pipes/pipe.info?_id=3eebace824bb60a10f13c841c2c64478
- 5 http://reader.livedoor.com/reader/
- 4 http://d.hatena.ne.jp
- 4 http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20140507/p1
- 3 http://a.hatena.ne.jp/ATOM-AGE/
- 3 http://d.hatena.ne.jp/
- 3 http://feedeen.com/d
- 3 http://pipes.yahoo.com/pipes/pipe.info?_id=VPw6npu13RGKo15vBRNMsA
- 3 http://t.co/gXlPQ72mLp
- 2 http://a.hatena.ne.jp/sizuka-k/?via=201008
- 2014-05-06 ASi 4/75 5%