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VASILYのグロースハッカー。
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モチベーションの科学その1〜帰属意識を使ったグロースハック〜

『How to Get People to Do Stuff 〜説得とヤル気の科学〜』という心理学に関する本を読んだのですが、グロースハックに使える知識が超満載だったので、7回くらいのシリーズ記事にしてみようと思います。

前提として、グロースハックの本場であるアメリカでは、心理学が重要なテーマの一つになっています。 その中でも一番ホットな理論をVASILYグロースハックブログの方で記事にしたので併せてどうぞ。

海外の消費者心理学の専門家が語る、WEBサービスをユーザーの習慣の一部にする方法[前編]

「人のヤル気を引き出す要因」は次の7種類

1.帰属意識
2.習慣
3.物語の力
4.アメとムチ
5.本能
6.熟達願望
7.心の錯覚

今日は「1.帰属意識」について。

帰属意識は人間になくてはならないもの

人間はある集団に属しているという実感を得るためには、努力を惜しみません。

また、自分にとって大切な集団からハブられるような言動は慎みます。

人間の帰属意識に対する欲求は非常に強く、それが行動に与える影響力も計り知れないのです。

人を動かしたいときには、動詞ではなく名詞を使って集団への帰属意識をかき立てる

「私はチョコレートが大好きです」
「私はチョコレート大好き人間です」

どちらの方がチョコレートが好きなように聞こえるでしょうか?

もちろん、後者ですよね。

このように、人間はより強い帰属意識を示す際に動詞ではなく名詞を用いる傾向にあります。

逆に、相手に何か行動を促したいときは、動詞ではなく名詞を使う方が得策と言えます。

実際に、選挙前日に「投票にいく意義」よりも「有権者としての意義」を聞いた集団の方が翌日選挙に行ったという実験結果もあるそうです。

これは広告のクリエイティブやLP、アプリ内の文言までそのまま使えそうですね。

人に何かやらせたいときは、既に他の人がそれを実行していることを伝える

人間には、みんなと同じように行動しようとする「社会的証明」という心理現象があります。

したがって、なにかユーザーにやらせたいと思った際には、すでに他のユーザーがそれを実行していることを伝えるのが吉となります。

実際、シェアボタンの横にアイコンを並べればシェア数増えるというのは、この心理現象ですね。

それで言うと、最近のTwitterのタイムライン表示変更も理にかなっていると言えます。

各ツイートの下にRTやFavされた回数を表示することで、上記の心理現象を誘発できていると思います。

「このツイートは100回近くRTされているから、自分もRTして大丈夫だな」って感じで。

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人を動かしたいときは、、まず相手のために何かをしてあげる。すると相手は「お返しをしなくては」という気持ちになる

有名な返報性の原理ですね。

ユーザーの投稿を積極的に公式アカウントでシェアし、かつそれをそのユーザーに伝えることで、そのユーザーにサービスをシェアしてもらうというのはできそうですね。

FacebookなどのSNSでユーザー間で「お返しいいね!」をするというのは、共通して存在しているので、それを公式⇔ユーザーという軸に置き換え、アクションをシェアに切り替えるというもの。

何かを頼みたいときは、まず相手に「ノー」と言わせる

これも有名な譲歩型依頼ですね。

一回、断ると申し訳ない気持ちになって、2度めのオファーをOKしてしまうというやつです。

アプリの場合は、「アプリをシェアしてくれませんか?」で一度ポップアップ→Noを押されたユーザーにのみ→「では、レビューだけでもお願いできませんか?」という流れで、レビューを集めてASO強化とかできるかもしれません笑

シェアが爆発的に広まる上でもっとも重要なのは、「恐怖、怒り、悲しみ、喜びなどの一時的な強い情動反応を引き起こす」という要素

「NY Times」の7000記事を分析した結果。

サービス内で記事コンテンツを作っている場合は、そのまま使えますね。

「競争」を利用する場合、ライバルは少人数(10人以下)が最も効果が高い

競争原理を用いて行動を促す場合、注意しなくてはならないことがいくつかあります。

一つ目が、競争相手が多すぎてはいけないということ。

みなさんも経験あるかと思いますが、世界中にユーザーがいるちょっとしたゲームをプレイするときに、競争相手が多すぎて、ランキングのスコアも高すぎて競争する気は起きないってありますよね。

僕の場合はチャリ走とかそうでした笑

逆にうまくやっているなと思うのは、LINEゲームです。

あのランキングは友人同士でのランキングなんですよね。

競争相手が限られているから1位になるイメージは湧きやすく、頑張って追い抜こうというモチベーションが湧く。

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競争原理を導入しているサービスにおいては、”競争を区切る”という視点も大事だと思います。

「競争」で男性はヤル気を出すが、女性は逆にヤル気がなくなる可能性がある

男は競争大好きです。

なので男性向けサービスにおいては、競争原理でユーザの行動を活発にすることができます。

NewsPicksなどは、まさにこれですね。

大半が男性ですし、女性もかなりキャリア意識が高い層なので競争原理でかなり上手く行っているなと。

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逆にiQONのような女性しかいないサービスで競争原理を導入する際は、一筋縄ではいかないので、ランキングなどの直接的な表現は避けています。

現在はユーザーのコンテストの受賞記録や、公式記事の掲載記録などの数字を出すことで関節的に競争を導入しています。

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次回は、2番めの要素である「習慣」についての記事を公開したいと思います。 

更新するモチベーションのために、今回の記事をシェアして頂けると次も頑張って書けるかと思います笑

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