アリババが米上場申請、フェイスブックを超えるかもしれないアリババってどんな会社?
[画像]アメリカで上場申請したアリババのホームページ
中国の電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングが、とうとう米証券取引委員会に株式の新規公開(IPO)を申請しました。フェイスブックを上回る超大型案件といわれていますが、アリババとはどんな会社なのでしょうか?
アリババは、中国の電子商取引の8割を占める巨大ネット企業です。日本の楽天や米国のアマゾンをさらに大きくした会社と考えてよいでしょう。アリババはいくつものサイトを運営していますが、阿里巴巴(アリババ:企業間取引)、淘宝網(タオバオ:オークション)、天猫(Tmall:ショッピングモール)という3つのサイトが主力です。
淘宝網と天猫は、日本にも楽天やヤフーといった同じモデルのサービスがあるので分かりやすいと思います。一方、日本には本格的なBtoB(企業間取引)のサイトはありませんので、阿里巴巴については、少しイメージしにくいかもしれません。楽天やヤフーには業者向けの出店もありますので、それを専用にしたサイトと考えればよいでしょう。
アリババの2013年の取扱総額は25兆円もあります。アマゾンは約7.5兆円、楽天は約1.7兆円ですから、その規模の大きさが分かります(アマゾンは、直接販売のみの数字)。また物販だけでなく、商品購入用の口座を利用して、顧客から資金を預かり、企業向けに融資をするなど、金融機関としてのビジネスも行っています。
同社は、基本的に手数料収入がメインなので、楽天と同様、取扱高がそのまま売上高になるわけではありません。2013年3月期の売上高は約5600億円、2014年3月期については9000億円程度になる見通しです。楽天の2013年12月期の売上高は約5200億円ですから、直接的な会社の収入は両社でそれほどの違いはありません。
しかし大きく異なっているのは利益率です。2013年3月期におけるアリババの当期利益率は約25%、2014年3月期については40%以上になる可能性もあります。楽天の当期利益率は8.4%ですから、アリババの収益力はケタ外れに大きいのです。