キリストを超えた(?)道重さゆみの犠牲的精神
2014年05月07日
道重さゆみは、もしかしたら身を挺して紅白歌合戦出場を賭けたのではないか。彼女の「モーニング娘。」卒業の一報を聞いて思った。
モーニング娘はメンバーがいつかは卒業するグループだ。監督の進退を親会社グループ内の「人事異動」と言ったプロ野球チームのオーナーがいたが、モー娘メンバーの多くも、卒業しても引退せずそのまま事務所に残って芸能活動を続ける。モー娘の単独公演ではなく、ハロー!プロジェクトに属する諸ユニットの合同公演でモー娘から「卒業」する(といいつつハロプロには残る)メンバーもいたから、「ハロプロ内の人事異動」的な色彩も強い。
なのに今回の道重の「卒業」を聞いて私は動揺した。自分が動揺したこと自体に動揺した。2001年(もう13年前だ!)、中澤裕子が卒業したときにモー娘の「終わりの始まり」を感じたが、今回はそれ以来の、でもそれとはまた違う区切りを感じた。
道重の「滅私」の心がそう感じさせるのだろう。
2008年ごろからテレビバラエティーに進出した道重は、「自分可愛い」のナルシストキャラと毒舌で知られるようになり、週刊誌の「女に嫌われる女」アンケートで上位にランクインした。
しかしその背景には「モーニング娘を再び有名にしたい」という気持ちがあったようだ。2011年、バラエティーの企画で「1カ月1万円生活」を送ったとき、道重は最後に「モーニング娘を世間に知ってもらうため」と耐えた理由を涙ぐみながら語っている。
2013年暮れの「クイックジャパン」誌のインタビューで、道重はこう語っている。・・・・・続きを読む
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- 鈴木京一(すずき・きょういち)
- 1963年生まれ。東京大学教養学部卒。1987年、朝日新聞社入社。東京と大阪の旧学芸部や文化グループで、主に論壇関係の取材記者や編集者をしてきた。2011年2月から読書編集長。女性アイドルのライブ見物が20年来の趣味。好物は「ハロー!プロジェクト」。 
WEBRONZA編集部
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