日中議連 張全人代委員長と会談5月5日 21時34分
自民党の高村副総裁ら日中友好議員連盟の訪中団は5日、北京で、中国共産党の序列3位で全人代=全国人民代表大会の張徳江委員長と会談しました。
高村氏が、ことし秋に北京で開催される予定のAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳会議に合わせて、習近平国家主席と会談したいという安倍総理大臣の意向を伝えたのに対し、張委員長は「習主席に伝える」とする一方、関係悪化の原因を日本側が取り除くべきだと主張しました。
自民党の高村副総裁や民主党の岡田前副総理ら、超党派の国会議員で作る日中友好議員連盟の訪中団は5日、北京の人民大会堂で、中国共産党の最高指導部の1人で序列3位の全人代=全国人民代表大会の張徳江委員長と会談しました。
安倍政権の幹部が中国共産党の最高指導部の要人と会談するのは、去年1月に公明党の山口代表が習近平国家主席と会談して以来です。
会談で、高村氏は、「両国の関係を本来の『戦略的互恵関係』に戻すためには、あらゆる分野、あらゆるレベルでの交流を進める必要がある。ことし秋に北京で開催される予定のAPECの首脳会議に合わせて、習主席との首脳会談が行われるのが望ましいというのが安倍総理大臣の気持ちだ」と述べました。
これに対し、張委員長は、「習主席に伝える。ただ、両国の関係悪化の主たる原因は日本側にあり、その問題を取り除くように態度で示してほしい」と述べました。
そのうえで、張委員長は、沖縄県の尖閣諸島について、「中国固有の領土であり、絶対に譲れない」と述べたほか、安倍総理大臣の靖国神社参拝について、「A級戦犯がまつられている靖国神社に参拝するのは戦争を美化することだ」と批判しました。
これに対し、高村氏は、「中国側は、1970年代になって、突如、尖閣諸島の領有権を主張し出した。2008年ごろまでは、力で侵すようなことはなかったのに、最近はエスカレートしている。また、安倍総理大臣は国家の命令で戦場で亡くなった人の慰霊のために靖国神社に行っているのであって、戦争指導者のために行っているわけではない」と反論しました。
会談のあと、記者会見した高村氏は、「日中首脳会談を実現するためには、中国側から突きつけられた条件に一方的に日本側が応えるのではなく、相互にいい環境を作っていくことが重要だ。中国共産党の序列3位の張委員長がわれわれと会談すること自体、中国側がわれわれの訪中を重要視していることの表れなので、引き続き関係改善に努力していきたい」と述べました。
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