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どの仕事でも成長できる思考術(20)ある主任の「段取り力と計画性」が向上した理由
この連載では、「仕事で成長するための思考術」を扱っている。前回は「計画性がない、段取りが悪い」の二回目の説明をした。「成長できない10のネガティブ特性」は次の通りである。
「成長できない10のネガティブ特性」
- 考えない、悩まない、思考停止
- 動かない、実行しない、立ち尽くす
- 柔軟性がない、頑固である
- 発信できない、働きかけない、共有できない
- 人の話を聞かない、傾聴できない
- 自分本位、思い遣りがない、人間音痴
- 想像力がない、発想が貧困である
- 目標がない、目的がない、夢がない
- 計画性がない、段取りが悪い
- 状況を把握できない、どの位置にいるのか分からない
今回も前回の続きとして上田氏の「計画性がない、段取りが悪い」というネガティブ特性を浮島氏がどのように改善したのか、について紹介する。
<前回までのあらすじ>
- 東京の独立系中堅システム開発会社A社は、最近、創業社長からコンサル会社出身の社長に変わった。新社長は、売上減少の影響が見え始めた「受注型開発ビジネス」一本態勢を反省し、「パッケージ、クラウド、SaaS」など「ビジネスの新しい展開」強く推進したいと考え、社内に新しい組織「企画部ニュービジネス企画室(NB企画室)」を発足させた。
- NB企画室の室長には、社外で経験を積んだ石黒次長を充て、メンバー選定も一任した。石黒次長は、公募で移籍を希望した上田主任を室員に迎えた。しかし彼は「段取りが悪く、計画性がない」という能力の問題もあり、企画部を敵視するシステム開発部の部長、課長補佐の非協力的な状況に何もできなかった。
- この状況で、子会社に追いやられていた開発部の元エース・浮島氏がNB企画室に異動、上田氏とともに新しいITビジネスを検討することになったが、浮島氏は、上田氏が考えたアイデアを「問題の先延ばし」に過ぎないとダメ出しした。
- 子会社から本体に異動してきたばかりなのに、「上から目線」で勝手なことばかり言う浮島氏に、上田氏は強く反発したが、浮島氏のパワーハラスメント気味な強い態度に押されっぱなしだった。そして浮島氏のこれまでの経歴を不思議に思い、「この人は何者なのか」と混乱した。反発しながらも次第に浮島氏の持論に引き込まれ、ついには彼の指導を受け入れる気持ちが強くなっていった。
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著者プロフィール
芦屋 広太(あしや こうた)
システムアナリスト/教育評論家。SE、PM、システムアナリストとしてシステム開発・システム統合などを経験。この過程で調査・分析した内容を「ヒューマンスキル教育」としてモデル化。将来を担う人材研究に利用する。最新の著書は、「ITエンジニアのための人と仕事を動かす11の実践的トレーニング」(日経BP)。著書にはこのほか、「どうにも話が通じない相手を納得させる技術」(ぱる出版)、ITproの連載をまとめた「ITエンジニアのための人を動かす9の基礎力と27のエクササイズ」(日経BP)、「ITエンジニアのための仕事を速くする7の基礎力と9のエクササイズ」(同)、「話し過ぎない技術」(毎日コミュニケーションズ)などがある。Twitter:@hongojk、facebook:kouta asiya(clinic@a-ron.net)。