税理士を斬る 其の四(横浜)

( 平成19年02月20日 )

投稿者:  月光仮面  


 http://www.bizup.jp/member/tanakajyun/ 田中潤事務所HP
( 食い物にされた顧問先A社のケースA )

故M社長の後釜として 「 副所長 」 が就任させた2代目S社長。
どうもこの御仁、「 副所長 」 の思い通りにはいかなかった。

「 あんたは社長なんだから、トップなんだから全て取り仕切るだけの権限はあるんだから 」 と乗せられたはいいが、勘違い甚だしく接待と称しては横浜の繁華街で酒を飲みまくり、遅刻や無断欠勤が目立ち始め日常業務に悪影響を及ぼし始めた。

財務面でも、野放図な経理環境が作り上げられ経費の使い放題・・・・。
社内留保は勿論のこと、各月の利益は減少しはじめる。
たがが外れ、危機感が社内に漂いはじめる。

「 副所長 」 は日頃の軽はずみな言動も併せて、社内に頻繁に出入りすることも従業員からは疎ましがられるのだが・・・。

資金ショートが目前であるため、金融機関から融資を受けるのだが汚名挽回を図る 「 副所長 」 は自ら連帯保証人をかってでた。 これを2回繰り返すが財務構造回復には至らない。

経費削減措置では、故M社長=かつての幼馴染への退職金支払のストップも決定された。 当初一括で支払える資力はあったが、毎月10万円の分割払いをあえて指導していたがそれでも資金繰りに追いつかない。

それもそのはず、その事業年度では 「 本業以外の広告宣伝費と称する費用 」 数百万を 「 意図的 」 に支出した影響で立ち行かなくなったからだ。

金融機関からの借入は限界であるため、故M社長の未亡人であるM女史を資金捻出のため半ば脅しをもって迫り始める。

余りにもお粗末な内容なのでここでは割愛するが、いわゆる増資であり資本強化を建前に、「 経営継続上どうしても必要な手続きである 」 と危機を教示し、自ら引き起こした資金ショートの穴埋めの最終手段であるが故に必死で迫った。 財務開示を受けないM女史は、その必要性を問いただす。

「 副所長 」 は 「 あなたがどうこう言う問題ではない!会社が潰れてもいいのかい?」
しかし 「 脅しと飴 」 を忘れてはいない。
M女史へは不動産ブローカーが持ち込んだ不良物件を度々投資用にと持ちかける。

「 あなたの利殖になるから是非購入しておいたほうがよい、その内子供も大きくなりお金もかかるのだからさ 」蛇やたぬきしか好まぬような住環境に案内をされたM女史は逃げ帰る。

「 副所長 」 は第2回投稿でご説明した通り、税理士事務所のグループ事業体であるコンサルタント会社の役員でもある。

経営再建手法として新規資金注入しか思いつかないのであろうか、「 金、金、金 」 と日頃の信心よろしくお題目の如く唱えるばかり、それも自身が出資をもしている企業にである。

結果として、M女史は 「 金を出しても発言するな 」 の教えに従い当初1千万円の予定であったが800万円を拠出する。

ホッとした 「 副所長 」 はM女史へ 「 予定より200万円浮いたのだから短期間で私に貸してよ 」 と言い寄るも肘鉄を食らう。

一応の危機を乗り越えたA社であるが、これで 「 副所長 」 は満足した訳ではなかった。
このA社と取引のある 「 T女史 」 を次期社長に座らせるため、S社長の解任へと動く。

ここから更に6年間 「 副所長 」 「 T女史 」 のコンビをもって恥も省みぬ介入が始まる。