税理士を斬る 其の参(横浜)

( 平成19年02月19日 )

投稿者:  月光仮面  


 編集部の方へ
前回の投稿文冒頭で、第1回投稿へのリンクをお気遣い頂き御礼申し上げます。

http://www.bizup.jp/member/tanakajyun/ 田中潤事務所HP

さて、今回はこの税理士事務所 「 副所長 」 の 「 企業への食い込み 」 の手口をご紹介しよう。

〈顧問先A社のケース@〉
横浜市に昭和後期に設立された株式会社のA社がある。 「 副所長 」 は創業者であるM社長 ( 故人 ) と幼馴染であった関係から、同社の発起人として名を連ね数%の株も保有する。

優秀な社員も多く事業は年々着実に実績を上げて行ったが、天は試練を与える。
設立から10年、顧客も定着し正に安定期入ると思われた中、志半ばにしてM社長は急逝した。

同族企業ではあるものの、M社長は年齢も40歳台前半でもあり後継者の任命なども行なわれていなかった。 

ご存知の通り中小企業はほぼワンマンで運営されているケースが多く、No2も育ちにくいのが一般的であるが、A社はそこを 「 副所長 」 につけこまれ最終的には破綻してしまう。

葬儀が終わるやいなや、遺族である未亡人(以下M女史 ・ 取締役兼株主)に急接近を始める。 ( M女史は当時役員ではあるものの日常は専業主婦であり、遺児 ( 幼児2人 ) を抱え混乱の最中にあった )

まず遺児の後見人設定に必要な書類を作成しなければならないと不安を煽り、気落ちしたM女史から15万円を引き出す。 

しかしM家、会社の法定相続等手続きは 「 田中潤事務所 」 に依頼をしていない。 『 特急 』 で作成した書類はM女史と会社に引渡しされることはなかった。 「 所長 」 はその事実を黙認していたのであろうか。

その目的とは・・・・遺産 ( 個人資産 ・ 現金 ) の全容を知り、未亡人を精神的に呪縛することであった。

呪縛効果を得るためか、49日法要前から数々のアクションを起こし始めている。
S学会幹部でもある 「 副所長 」 は法典を最大限に駆使し 「 故人の成仏と、企業の将来 」 を説きまくり不安と希望を織り交ぜながら、入信を勧誘するなどM女史のコントロールに精を出す。 ( 余りにもしつこいため入信は拒否した )

M女史はここから数年に渡り、持ち家を手放し ( 副所長関係者に売却仲介依頼 ) 現金数千万円を 「 指導に従い 」 吐き出すのだ。

後日、会社の後継代表取締役 ( 2代目 ) は 「 副所長 」 の息のかかった経営経験のない従業員S氏を強引に推薦し、株主総会と取締役会を省略して就任させた。

そして当初は2年に渡り故M社長の退職金を未払いに、そして増資と称し会社を迂回した金員の引き出し、個人的寸借の繰り返しを行い、M家の 「 金 」 に手をつけていく。

「 副所長 」 は故人の成仏はさておき、己の 「 心願成就 」 を優先して法華経を唱えていたのではなかろうか?

当時の帳票類からは左程複雑な資本政策や会社機関改善の必要性は認められない。 なぜ商法違反を犯してまでも代表者選任を取り仕切り 「 増資 」 を行なったのか。 それは経営者交代後のキャッシュフローに問題があった。

次回も更に謀略を公開をする。