第15回】経営者になるまで、僕ほど性格がいい人はいないと思っていた。

ドワンゴ会長・川上量生さんはインタビューなどで「経営者になると性格がわるくなる」と言うことがあります。これはどういうことなのでしょうか。自分を善人だと信じていた川上さんが、経営者になって直面した現実とは。そして、意外にも血液型が経営能力と関係あるという話に。あなたは、相談されたときすぐに「任せろ!」と言えるタイプ? それともいったん冷静に考えてしまうタイプ?

自分で自分を承認しないと居場所がないのがオタク

川上量生(以下、川上) 前回、「お金はそんなに大事じゃない」と思って暮らすのが人間として自然な生き方だという話をしました。でも、経営者というのは、その反対なんです。お金の細かいところにまで人生の注意を向けることを、自らに課さなければいけない職業なんですよ。そうしないと、生き残れませんから。

— たしかに。

川上 だから僕は、経営者でいるのはいやなんですよね。

— 川上さんは「起業すると性格がわるくなる」ということを、いろいろなインタビューでおっしゃっていますよね。お金を気にしすぎると、性格がわるくなるということなんでしょうか。

川上 うん、わるくなる。この現象を説明するには、オタクの思考を理解することが必要なので、ちょっと解説しますね。

— お願いします(笑)。

川上 オタクの特徴ってね、自分が正しいと思っていることなんですよ。ネトウヨとか、ネットでケンカしている人はだいたいそうですよね。本当に正しいかどうかは置いておいて、行動様式として、自分が正しいと信じている行動をとる人たち、それがオタクです。

— わかります。

川上 なんでそうするかというと、オタクはコミュニケーション能力が低くて、社会に居場所がなかったから、自分で自分を褒めるしかないんですよ。他人に認められないから、自分で認めてあげるしかない。

— ああー……。

川上 ネットでよく言われる「童貞のまま30歳過ぎたら魔法使いになる」という話も、そうですよね。自分はもう2次元の嫁で満足だ、むしろ3次元の女性に興味なんかない、と自分で自分を認め続けた結果、他人の承認を必要としなくなった存在が「魔法使い」だと思うんです。このように、オタクは行動原理を支配するのは自分の承認だけで構わない、と思っています。

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