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<山岳遭難>各地で相次ぐ 北アで防大山岳部2人が死亡

毎日新聞 5月5日(月)20時42分配信

 大型連休中の5日、岐阜県の北アルプスで、防衛大学校(神奈川県横須賀市)山岳部の顧問と学生の計2人が死亡するなど、各地で山岳遭難が相次いだ。【加藤沙波、野間口陽、平塚雄太】

 5日午前6時15分ごろ、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂の北アルプス涸沢(からさわ)岳(標高3110メートル)の標高2200メートル付近で、防衛大学校山岳部の2年生、沢辺元俊さん(19)が約300メートル滑落した。沢辺さんを救助しようとした同部顧問の陸上自衛官、小林剛士さん(29)も約400メートル滑落。通報で駆け付けた県警ヘリコプターと県警山岳警備隊が2人を発見したが、全身打撲などで既に死亡していた。

 県警や防衛大学校によると、一行は山岳部員6人、顧問ら3人の計9人。春合宿で3日に岐阜県側の新穂高温泉から入山し、5日に下山する予定だった。同大学校は対策本部を設置した。

 山形県小国町の飯豊山(標高2105メートル)本社(おむろ)ノ沢近くでは、山形県警が5日午前、雪の斜面に倒れていた茨城県牛久市、団体職員、中井裕一郎さん(55)を収容。既に死亡していた。4日午後、登山客が中井さんを見つけ、警察に届けていた。現場は標高約1500〜1600メートルで、県警は、中井さんが山スキー中に誤って滑落したとみて調べている。

 また、静岡県警は5日、同県川根本町の南アルプス・黒法師岳(くろぼうしがたけ)(標高2067メートル)で登山していた愛知県新城市東沖野の会社役員、渋谷浩二さん(45)が行方不明になったと発表した。県警は天候悪化のため捜索を中断し、6日に再開する。

 一方、富士山頂付近では4日昼過ぎ、千葉県船橋市薬円台3、陸上自衛隊習志野駐屯地陸士長、菊池健太さん(23)が火口に滑落したと同僚から110番があった。静岡県警によると、同僚らが菊池さんを引き上げたが、心肺停止状態。救助に加わった男性1人も滑落し行方不明。菊池さんは同僚2人とともにスノーボードをしていた。男性は単独で登山中だったとみられる。

最終更新:5月6日(火)21時39分

毎日新聞

 

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