さわやか自然百景「北海道 朱鞠内湖 春」 2014.05.04

(テーマ音楽)日本一寒い湖北海道の朱鞠内湖。
長い冬が終わると生き物たちの息吹がよみがえります。
冷たい雪解け水にやって来る日本最大の淡水魚イトウ。
ワカサギは暗闇の中で新たな命を育みます。
日本一寒い湖で命ほとばしる春を見つめます。
荒れ狂う猛吹雪。
どこまでも続く雪原。
実はここ湖の真っただ中。
北海道北部の天塩山地。
その山あいに広がる大雪原が朱鞠内湖。
氷点下41度2分の記録もある日本一寒い湖です。
ひと冬に降る雪はおよそ13m。
これほど雪深く寒い地域は世界でもほとんどありません。
半年ぶりに湖面が姿を現しました。
それでも氷や雪が簡単に消える事はありません。
野ウサギがいました。
北海道だけに住むエゾユキウサギです。
本州の野ウサギに比べて体が大きく耳が短いのが特徴。
体温を保つのに適した体です。
食べているのは雪の下に埋まっていた軟らかいかん木の枝先です。
こちらではオスとメスが追いかけっこ。
恋の季節です。
そこへ別のオスがやって来ました。
割り込んでメスに近づきますが返事は前足のパンチ。
一面の雪の中もうウサギたちの春は始まっていました。
上空には南からの旅人がやって来ました。
暖かい地域で冬を越した水鳥たちです。
(鳥の鳴き声)広がり始めたみなもでひととき翼を休めシベリアやサハリンの繁殖地を目指します。
湖を囲む森。
春の音が響きます。
(沢の流れる音)大小無数の沢が出来て湖へと流れてゆきます。
(沢の流れる音)沢の中に水しぶき。
大きな魚の影がありました。
「幻の魚」とも呼ばれるイトウです。
体長2mに成長する事もある日本最大の淡水魚です。
この時期湖から沢へと一斉に遡り酸素が豊富な雪解け水に卵を産みます。
体が紅に染まるのは繁殖期のオスの特徴です。
オスはメスに寄り添い産卵の時を待ちます。
おや?下流から別のオスがやって来ました。
けんかが始まりました。
オスたちのしれつな戦いです。
一匹のメスを巡ってオスが争う事でたくましい子孫が残されてゆきます。
争いに勝ったオスがメスに近づき体を震わせ始めました。
産卵を促しているのです。
「幻の魚」とも呼ばれるイトウ。
こうした営みが見られるのは北海道でも限られた水辺だけです。
日が暮れた沢に小魚の群れがやって来ました。
鳥などの天敵に見つかりにくい夜を待って湖から上ってきます。
日没から1時間。
みるみる数が増えていきます。
よく見ると川底に体を擦り寄せるようなしぐさをしています。
卵を産んでいたのです。
卵の大きさは僅か1mm。
稚魚の誕生は1か月後です。
産卵を終えた親たちは稚魚の誕生を待つ事なくその一生を終えます。
北国の春。
景色が目まぐるしい勢いで塗り替えられていきます。
半年しかない緑の季節。
花々は一斉に咲き誇ります。
白一色だった世界は瞬く間に鮮やかな彩りであふれます。
木々も競うように葉を広げやがて実をつけてゆきます。
サクランボを頬張るのは…
(鳥の鳴き声)けたたましくさえずるのはオオジシギ。
はるかオーストラリアの越冬地から帰ってきました。
(鳴き声)ニュウナイスズメは子育てのため巣を準備していました。
そこへやって来たゴジュウカラ。
同じ巣穴が気に入ってしまったようです。
おっとけんかです。
短い緑の季節。
生き物たちは慌ただしく過ごします。
日本一寒い湖北海道朱鞠内湖。
長い冬のあとにはひときわにぎやかな春がありました。
全国高校サッカー選手権決勝。
2014/05/04(日) 07:45〜08:00
NHK総合1・神戸
さわやか自然百景「北海道 朱鞠内湖 春」[字]

北海道北部、天塩山地の懐に抱かれた朱鞠内湖。5月、遅い春を迎えた湖では、野山を白一面におおっていた雪や湖面の氷が姿を消し、一気に命のにぎわいが増す。

詳細情報
番組内容
北海道北部、天塩山地の懐に抱かれた朱鞠内湖。5月、遅い春を迎えた湖では、野山を白一面におおっていた雪と、半年間に渡って湖面をふさいでいた氷が姿を消し、一気に命のにぎわいが増す。この時期、鮮やかな彩りを見せるのはフクジュソウやミズバショウ。野山ではユキウサギたちが恋の相手を求めて追いかけっこ。雪どけ水が流れる沢には幻の巨大魚イトウが群れ、湖に開いた氷の割れ目ではワカサギの大群が列をなして産卵する。
出演者
【語り】村上里和

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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