夢の扉+【ヘリ800機!空の救命ネットワーク】 2014.05.04

すべてを破壊した東日本大震災
被災地の空をヘリコプターが飛び多くの命を救った
瓦礫の中から救出された1人の女性
周りを見たら瓦礫の山でどうにもできなくてやっぱり助けていただくんだったら…
しかし地上とヘリとの無線はパンク寸前
300機以上が集まったからだ
もっと迅速にもっと効率よく救助活動ができるはずだ
男はそう考えた
開発を目指したのは
無線頼りだったヘリをIT技術で結び運用する独自のシステム
小林のもう1つの顔が営業マン
ヘリを運用する機関を訪ね
縦割りの組織に横のつながりを作った
Ihaveadream
東日本大震災の救助活動は混乱を極めた
彼は災害対策本部で…
(秋冨)どこどこでどんな人がいてここで助けてくれとか被害状況こうなっているからどうしたらいいかとかまだ運用してないヘリがあっても一方の組織ですごく忙しかったり
救助活動を行った仙台市消防隊
笹平さんは副操縦士としてヘリに乗ったのだが
その場所指示に従っていくということが非常に難しかったです
飛び交う無線の中から情報を聞き取る
時間もかかり不正確だった
災害時無線でのやりとりには限界がある
当時それを解消する新たなシステムの研究をしていたのが小林だ
震災が起きたあの日も空にいた
3月11日は実験をしていまして私はJAXAのヘリコプターに乗って空の上にいました真っ先に思ったのは…
システムの完成は震災の1年後だった
モニターがあって…
D−NETは衛星通信を使い
ヘリと本部がリアルタイムで災害情報をやりとりできる
ここでいろいろとタッチパネルで操作をした情報が事務所の方の画面上に出るあそこの赤いランプの下に付いている白いアンテナが見えるんですけどあれがイリジウム衛星と通信をするためのアンテナです
本部側のモニターにはヘリからの情報が表示され
まとめて1ヵ所で運航管理を行うことができる
小林に実験用の画面で解説してもらった
これまで災害対策本部などでは
ヘリからの無線をもとに地図上に付箋を貼って
複数のヘリの位置情報を整理することもあった
一方D−NETは…
ここですべての被災地で活動する機体の動きを管理する
適切な任務を指示できる
従来は無線でヘリと本部はつながっていた
しかし無線が届かない場所も多く
本部に近づかなければ救助要請を伝えられないこともあった
一方D−NETは衛星通信で本部と連絡する
被災地に急行したヘリは
タッチパネルで現場の状況と場所を送信するため
救助はスピードアップ
リアルタイムで衛星通信で地上の災害対策本部にこのように出すことができる
どのヘリにどんな任務を与えるかホワイトボードにヘリの名前を書き出し
考えるのが一般的な方法
D−NETの場合優先する活動を設定することで
任務に適したヘリがリストアップされる
本部はその中から最適なヘリを選ぶことができる
D−NETがあれば正確な情報が迅速にやりとりでき
救助活動の効率は格段に上がる
実験では…
災害対応に特化したこのシステムは世界でも類がないという
(スタッフ)世界初?
災害時に活躍するヘリは個性派ぞろい
消防警察病院などが保有し
救助のための特別な機能が搭載されています
ヘリの世界へご案内しましょう
まずは…
得意な活動はもちろん消火活動です
山火事などで大活躍
レスキュー隊による人命救助も行います
警察ヘリは都道府県の警察に属します
機体にスピーカーが取り付けられていて
地上に危険を知らせたり避難を呼びかけます
続いては…
所有するヘリコプターは…
最後は病院が運用している…
現場で応急処置をし患者を一刻も早く医療機関に搬送します
後ろにハッチがあるのは患者を乗せた担架をスムーズに入れるため
4つの機関を合わせると全国に
…のヘリがあると言われています
小林はそれらのヘリすべてにD−NETを搭載することで
機関の垣根を越えた
…を作ろうとしている
そのためヘリを保有する省庁を回っては意見を聞き
D−NET導入の可能性を探っている
マイクなんかも…
もちろん警察や自衛隊にも行く
これよく言われるんですよ前は底抜けましたからスマホが入ってて紙の資料と新幹線で移動する際の電源を取るためのコネクターだとかいろいろなものが…
やって来たのは航空機器メーカー
D−NETを共に開発したパートナーだ
各機関の要望をもとに改良を加え
実際の機体を使って確認作業を繰り返してきた
よき理解者も現れた
神戸の消防隊は小林の取り組みに賛同し
実験の協力も惜しまない
ところで小林やけにスーツが似合う
僕は研究者じゃないんで
その営業ツールが…
消防でよく使われているBKではないんですけど自衛隊に行ったら自衛隊のピンにしてるとか
ささやかな気遣い
そして笑顔と腰の低さはまさに営業マン
実は小林元は大手企業の技術者
その立場を捨ててまでかなえたかった夢があった
かつて大手航空機メーカーの技術者だった小林
ヘリの性能アップよりも
…の必要性を感じていた
特に災害時には
航空の世界と災害対応の世界を結びつける部分が足りてないなと思ったのでそれで1枚の絵が出来上がったようなイメージだったですね
ある日上司に提案した
小林は決断をした
とにかく…後にもうチャンスがないと思ったときにはタイミングを逃さず捕まえたい
小林は…
夢を選んだのだ
そして新たな研究分野を切り開こうと全国の大学を回った
しかしどこも受け入れてくれない
このテーマは
アカデミズムの世界でも異端だった
諦め半分で訪ねた4つ目の大学
教授に研究テーマを説明すると…
「おもしろいうちでやってみませんか?」
「おもしろいからいいんじゃないここに来たら」と言ってもらえて逆に拍子抜けしてしまって何回か聞き直した記憶がありますね「どういう意味ですか?」と
小林に手を差し伸べたのは…
都市防災の権威だった
エリート社員の身分を捨ててきたというところに私もびっくりしましてね性格的には温和ですけどしんは強いかな部屋にこもって資料を探そうといったって資料あるわけがないんですよね
田中教授とともに過去の災害対応の情報を集めることで
D−NETの青写真が出来上がった
その後JAXAに移った小林
本格的な開発を始めたばかりの2004年…
…が発生した
大きな地震があるたびに小林は焦り使命感を募らせた
D−NETを早く完成させなければ
しかし追い討ちをかけるようにあの日がやって来た
私はJAXAのヘリコプターに乗って空の上にいました真っ先に思ったのは…中越地震があって中越沖地震があって宮城内陸があって間に合わないという悔しさとどうやって被災地に入るかというその方法だけを考えていました
間に合わなかった悔しさを力に変えた
小林は得意の営業力で
…の考えをすり合わせ
それぞれの機関が
無理なく情報を共有できるシステムを導き出した
その象徴が災害情報パネル
各機関と根気強く話し合った末6つに絞った
こちらの考えでは例えば「渋滞」という情報が必要かなと思って入れたんですがある機関は必要だというんですがある機関は要らないということで項目の中からやむなく削除した
震災からおよそ1年D−NETの原型が完成した
早速従来の情報伝達方法と
D−NETのそれを比較する実験が
ヘリを飛ばして行われた
機体の状況を確認します
情報収集ヘリが本部に災害情報を伝え
本部から消防ヘリに任務要請が届くまでの平均時間を比べた
なんと…
小林は確信した
日本の空にD−NETが広がれば…
私は…
4つの機関が手を取り合う未来に向け
小林は第一歩を踏み出した
まず…
ドクターヘリの関係者が集まる研究会に小林の姿があった
主催者は日本のドクターヘリのパイオニア…
2人を結びつけたのは出来たばかりのD−NETだ
松本医師は…
大きな問題を感じていた
東日本の震災のようなクラスの災害になればドクターヘリがこんな仕事しかしません例えば重症の患者さんしか診ません運びませんと言ってる状況ではないんです焦点を切り替えて考えないといけない
松本医師は考えた
D−NETを使って消防ヘリとドクヘリを結べないか
2つがうまく連携すれば
消防が救助したけが人をドクターヘリが搬送するなど
人命救助の幅が広がる
先月末小林が松本先生の病院を訪れた
(スタッフ)今日の意気込みは?今日やっと消防と防災がドクターヘリと一緒に見れるかと思うとうれしいですね
この1ヵ月小林は
消防とドクターヘリのネットワークをつなげるため
システムの調整を続けてきた
今日はその成果を松本先生に見てもらう
ネクタイピンはもちろんドクヘリ
ここのやつじゃないんですけど
病院の外で回線の最終調整
失礼しますJAXA小林です
この日ドクヘリと消防ヘリが初めてつながる
この日ドクターヘリと消防ヘリが初めてつながる
よろしくお願いしますどうぞ座ってくださいドクターヘリの情報共有と消防防災ヘリ合わせて1つの画面で見えるものが出来てきました
まず見せたのは東日本
今ドクターヘリがどこにいるか確認できる
福島県立医科大ですか…これ見るとここに兵庫がうつってますね
そして同じ画面で西日本の消防ヘリを表示
D−NETを通じて2つの機関が情報を共有できることが示された
兵庫県の機体がこういうふうに飛んでいる
命を救う空のネットワーク
その記念すべき第一歩だ
(松本)いろんな種類のヘリコプターが入っているとそれを全部1つのモニターで動態監視できるということですよね随分よくなったよねそうですね画面も見やすくなってるし…この後が怖い
航空と災害対応を結びつければ
救える命がきっと増える
かつてそんな夢を抱いた小林を受け入れ
研究者の道を開いてくれた恩師田中教授
D−NETの現状を見てもらった
リアルタイムで動いてますもんねこれすばらしいなすごい進歩だなと思いますね小林さんお久しぶりですお元気ですか?学位論文をまとめるまでも大変だったとは思いますけれどもこれを実際の世の中に実装して運用するというのは非常にそれの何倍にも増しての苦労と困難さがあったと思いますまだまだ発展の余地があると思いますのでぜひ引き続き頑張ってください言葉にならないですね褒めてもらえるというのはすごくうれしいことですねでもこれで終わりじゃないよなというメッセージだと思いますのでこれからも気を引き締めて頑張りたいと思います
小林の営業は続く
今これでつなげることができるのは…
これからもリュックに夢を詰めて営業は続く
次回は世界が注目
これぞ日本のテクノロジー
鍵となるのは自ら考えて動く…
日本の技術で人の役に立ちたい
男が挑むのは国の成長戦略の1つ
…開発
その挑戦を追った
ナレーターは彼にバトンタッチ
「駆け込みドクター!」今回は
2014/05/04(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【ヘリ800機!空の救命ネットワーク】

“空の救命ネットワーク”〜数百機のヘリコプターを交通整理! 安全・効率的な災害救助で、一人でも多くの命を救う! ナレーター/坂口憲二

詳細情報
お知らせ
東日本大震災の発生時、1日300機ものヘリコプターが空を行き交った。
災害時に、地上の交通網が断たれればなおの事、空からの人命救助がカギとなる。
だが、その運用は、消防、警察、自衛隊、とそれぞれ属する機関が異なるため、すべてのヘリの運行状況を一度に把握することは困難で、現場は混乱したという。
そんな問題を解決しようと、「空の救命ネットワーク」開発に取り組んでいるのが、JAXA研究員の小林啓二。
番組内容
人工衛星を活用する小林のシステム「D−NET」をヘリに搭載すれば、要救助者の位置など、上空から収集したさまざまな情報を、各機関の本部、そしてすべてのヘリ同士でリアルタイムに共有することができる。
空の救援活動の効率を飛躍的に向上させるシステムなのだ。しかし、消防、警察、自衛隊と、縦割りの指揮系統の垣根を取り払うことは、想像以上に困難を極めた。各省庁を回っては、「D−NET」の必要性を説く日々。
出演者
【ドリーム・メーカー】JAXA航空部 研究員 小林啓二さん(42歳)
【ナレーター】坂口憲二
音楽
【テーマソング】
「やさしい雨」
唄 小田和正(アリオラジャパン)
制作
◇番組HP http://www.tbs.co.jp/yumetobi−plus/
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ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
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福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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