珍島=武田肇
2014年5月6日11時26分
韓国南西部・珍島(チンド)付近で起きた旅客船セウォル号の沈没事故では、近くの東巨次島(トンゴチャド)から漁師のほぼ全員が救助に駆けつけた。人口約100人のイワシ漁とワカメ養殖の島はいま、船体から流れ出た油による二次被害と、惨事の記憶に苦しんでいる。
安否不明者の捜索が続く沈没現場から北東に数キロ。金度雄(キムドウン)さん(46)は漁船の上に養殖ワカメを引き揚げると、天を仰いだ。「見てくれ。もう売れない」。金さんの軍手には黒い油がべっとりとつき、海面にも油の筋が浮いていた。
島の周辺はワカメの養殖が盛んで、高値がつく。金さんの年間の売り上げは約1億ウォン(約1千万円)。それがすべて、だめになる可能性が出ている。
油がワカメの養殖場や沿岸部に流れ着き始めたのは、事故翌日の4月17日以降。「島の将来に直結する深刻な問題」と、島の代表を務める趙二培(チョイベ)さん(72)は言う。政府の事故対策本部によると、関係機関の担当者らが3日、漁師らに会って被害補償について話し合ったという。
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朝日新聞国際報道部
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