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【第761回】 2012年11月27日
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週刊ダイヤモンド編集部

変わるか? 賞味期限ルール
震災が“商慣習の壁”を動かす

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震災で食品のサプライチェーンが断たれた経験が、卸、小売の商慣習を変える機運となりつつある
Photo:読売新聞/AFLO

 食品の賞味期限に関わる“商慣習”の是正に向け国が動き始めた。

 農林水産省は、2012年度補助事業として「食品ロス軽減のための商慣習検討ワーキングチーム」を立ち上げた。味の素、江崎グリコ、キッコーマン食品、サントリー食品インターナショナルなどの食品メーカー9社、国分、三菱食品、山星屋の食品卸3社、イオンリテール、イトーヨーカ堂などの小売業4社の合計16社が参加している。

 焦点となるのが加工食品の賞味期限の“3分の1ルール”という商慣習の緩和だ。

 これは、約15年前から流通業界に存在する慣習で、商品の製造日から賞味期限までの期間を「メーカー・卸が小売店頭に納品する期間」「小売店が消費者に販売する期間」「消費者が家庭で消費する期間」に3分の1ずつ分けて管理基準とするもの。このルールに基づき現在、多くの企業で賞味期限前の食品が返品・廃棄されている。

 例えば賞味期限1年の食品では、卸の倉庫で賞味期限8カ月を切ったものはメーカーに、小売店頭では賞味期限が4カ月を切ったものは卸に返品され、廃棄されている。

 流通経済研究所の調べでは、こうした形で卸からメーカーに返品された商品の金額は10年度で1139億円に上るという。

 3分の1ルールは小売店が店頭に常に鮮度のよい商品を陳列するのに役立つ仕組みだが、メーカーや卸に負担を強いる慣習である。

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