富士通は福島県会津若松市内の工場のクリーンルームで栽培したレタスの出荷を7日から本格的に始める。半導体減産による余剰施設を「植物工場」として再利用し、昨年秋から試験的に栽培を始めた。主力のICT(情報通信技術)事業に農業を融合させるノウハウ蓄積の場にする狙いも持つ。
■一部停止した工場施設を転用
JR会津若松駅にほど近い工業団地内にある富士通セミコンダクターの会津若松工場。栽培にあたる富士通ホーム&オフィスサービスの宮部治泰生産部部長は「室温は約22度で毎日約12時間光をあてる。普通のレタスより少し早い45日程度で出荷できる」と話す。
同工場は1967年に開設し半導体の主力工場として操業してきたが、海外勢に押されて事業は縮小。2008年のリーマン・ショックも重なり、10年春に3つの生産棟のうち1つが操業を停止した。
■付加価値のあるレタスで勝負
約8000平方メートルのクリーンルームの再利用を巡り、付加価値のある野菜を作る「植物工場」への転換が浮上した。国からの助成も受け、計約4億円を投資して設備を整えた。
栽培しているのは低カリウムレタス。カリウム含有量が普通のレタスより約86%少なく、生野菜の摂取制限がある腎臓病患者らでも食べられる、高付加価値の野菜として売り込む。低カリウムゆえにレタス特有の苦みが少なく食べやすい。
国内に約30万人いるとされる透析患者向けを主な市場だととらえているが、一般向けの食材としても十分な需要が見込めそうだ。
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