韓国南西部・珍島(チンド)付近で起きた旅客船セウォル号の沈没事故で、現場から数キロ離れた場所で遺体が収容される事例が続いた。現場海域は潮流が速く、政府の事故対策本部は遺体の流失対策にも力を入れている。

 事故対策本部などによると、2日朝に潜水士が船内で見つけた遺体が、海上に引き揚げる際に強い潮流で流された。遺体は約1時間半後、約4・5キロ離れた場所で発見された。先月30日にも、事故現場から約2キロ離れた場所で遺体が見つかった。船からの流出物は25キロ以上も離れた場所でも見つかっているという。

 対策本部では流失防止の対策チームを立ち上げ、漁船なども動員して海に様々な網を張っている。安否不明者の家族らに不安が広がっているため、3日午後に珍島で待つ家族らに対策を説明した。