実際、筆者も「多くの点で中国は日本から学ぶべきだ」と感じたという。例えば、日本の家には盗難防止の窓格子や柵があまりない。塀も有刺鉄線どころか植木だったりするのだ。「これでは泥棒が入りたい放題ではないか」と疑問に思った筆者に、ガイドは「日本は泥棒がとても少ない」と説明してくれたそうだ。
そのうえ、桜の時期などは1カ月以上もドアに施錠しなかったが問題なかったこと、自転車のかごに財布を入れたままにしても誰も盗まなかったことなど自身の経験を話してくれたそうで、そうしたことにも驚いたようだ。
また日本の小学生を観察し、登下校も親が送り迎えするのではなく、上級生が下級生を連れており、集団生活を学ぶことができると感心した様子。また、午後に体育の授業を受けたり放課後にスポーツをしたりしているのを見かけ、一日中机に向かって勉強している中国の小学生とは違う、と感じたそうだ。「算数のテストでは負けないはずなのに、中国の教育ではノーベル賞受賞者を輩出出来ない理由がわかった」と綴っている。
数日の滞在にもかかわらず、日本から学ぶことが多かったという筆者は、最後に「先進国に行かなければわからないことがある。わが国の教育がどんなに遅れているか、どんなに子どもたちを誤った方向へ導いているかに気付いてしまった」と結んでいる。
中国のネット上での日本に対する書き込みなどを見ていると、中国人の日本に対する知識はまだ浅く、誤った情報が多いことに気づく。筆者のように実際に訪日し、日本で見聞きしたことや感じたことをぜひ中国で広め、本当の日本の姿を伝えてほしいものである。(編集担当:畠山栄)(イメージ写真提供:123RF)