「多情剣客無情剣」
金庸作品も一通り読み終わったので古龍の「多情剣客無情剣」を読んでみました。う〜ん。やっぱり金庸とはひと味もふた味も違います。武侠小説というよりはハードボイルド…。
主人公の李尋歓(り・じんかん)は、元は「李探花」と呼ばれるバリバリのエリートだったのが、(※「探花」は科挙の試験の3番目の合格者のことで、ちなみに首席は「状元」、第2位は「榜眼」だそう。) 恋人か友情か…の究極の選択の末、江湖をさすらうはめになるのですが、とにかく強い。最初から強い。…と言うか飛刀を投げれば一発必中。それで「小李飛刀」と呼ばれ江湖の悪党からは恐れられているのです。
でも酒浸りの生活を送っているため内臓はかなりダメージを受けてそう…咳が続いているので肺が悪そうだし、たぶん肝臓も悪いでしょう。震えがきてるのでアル中かもしれません。
しかも登場する女性たちからやたらにモテまくる…それも唐突に。読んでいて、ん…?この娘はいつの時点で李尋歓に惚れたんだ?と読み返してもわからないくらい(笑)
他にも個性豊かなキャラがいろいろ登場しています。なかでも悪女の代表、林仙児(りん・せんじ)。男を利用し尽くす江湖一の美女ですが描写がいやに生々しい。モデルとなる人物が作者の周囲にいたかも知れませんね…。
ふと、この作品が映像化されたら李尋歓は誰がいいかなと(暇人か^^;)考えてみた。…う〜んっ梁朝偉(トニー・レオン)なんていかがでしょう!?
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多情剣客無情剣〈上〉
著者:古 龍 |
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