ボストン=三輪さち子
2014年5月4日22時26分
訪米中の石破茂・自民党幹事長は3日(日本時間4日午前)、集団的自衛権の行使を容認した場合、これを反映した自衛隊法などの関連法改正について、来春以降に先送りする考えを示した。安倍政権は今年夏までに行使容認のための憲法解釈変更を閣議決定する方針だが、関連法改正の先送りで、秋の沖縄県知事選や来春の統一地方選での争点化を避ける狙いがある。
石破氏は訪問先の米・ボストンで記者団に対し、「統一地方選で集団的自衛権が争点になるような政治日程にしてはいけない」と強調した。一方で石破氏は今秋の臨時国会の優先課題について、例えば、外国潜水艦が日本の領海内で潜没航行を継続して行うなど、相手国が日本に武力攻撃まで仕掛けてきていないため、個別的自衛権を発動するまでには至っていない「グレーゾーン事態」への対応が「優先度が高い」と述べた。こうした事態への対応は集団的自衛権の行使と関係ないため、従来の憲法解釈の枠内での自衛隊法改正などで対応できる。
今年末までに見直すことで日米が合意している「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)については、「必ずしも12月までにやらなければならないということではない。きちんとしたものを改定に盛り込む方が大事ではないか」と述べ、時期にこだわるべきではないとの考えを示した。
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