米投資会社バークシャー・ハザウェイは3日、ネブラスカ州オマハで年次株主総会を開いた。ウォーレン・バフェット会長兼最高経営責任者(CEO)とチャーリー・マンガー副会長が6時間以上にわたってユーモアを交えながら、経営上の意思決定や取締役会の力学、バークシャーが保有する巨額の資金の使い道などについて語った。
「資本家のウッドストック」という評判通り、総会には株主やアナリスト、記者など約3万8000人が出席した。会場となった会議場「センチュリーリンク」の外では、現地時間午前4時には数百人の熱心な株主が列を作り、午前7時の開場と同時に会場になだれ込んだ。
バフェット氏への最初の質問は米コカ・コーラの役員報酬計画についての投票を棄権したことに関するものだった。バークシャーは株式の9%を保有するコカ・コーラの筆頭株主。
バフェット氏は株式オプションの比重の多いコカ・コーラの役員報酬計画について、「過剰」との見方を示している。以前から報酬としてオプションを付与することに反対で、オプションは必ずしも功績への報酬にはならない「宝くじ」だと主張している。そのため、バフェット氏が棄権に回ったことは多くの株主にとって驚きだった。
バフェット氏は投票の棄権が「バークシャーにとって最も効率的な行動だった」と述べ、2つの理由から棄権したことを明らかにした。バフェット氏はコカ・コーラの経営陣を支持しており、経営陣と対立したくなかったというのが1つ目の理由。他の株主が役員報酬計画への反対運動を行っていて、反対票を投じることでその運動を認めることはしたくなかったというのが2つ目の理由だ。
バフェット氏はその後、コカ・コーラの話題に絡めて、報酬委員会の役割など取締役会の力学について語った。バフェット氏によると、取締役会は「ビジネスのための組織でもあると同時に、社会的な組織」。つまり、取締役は対立するよりも合意しようとするという。バフェット氏はバークシャー以外に55年間で19社の取締役を務めたが、報酬委員会が承認した報酬計画に反対した取締役は今まで見たことがないと述べた。
バフェット氏は「さまざまな場所で報酬計画に賛成票を投じてきた。取締役会とはそういうものだ」と語った。さらに、「夕食の席でげっぷばかりしていれば、台所で夕食を取ることになる」と述べ、変更を迫るのは企業の行動として失礼だと主張した。
自身の長男であるハワード・バフェット氏をバークシャーの将来の会長(執行権を持たない)に選んだことについては、会社の文化と価値を守る仕事を遂行するのに「うってつけの人間だ」と述べた。ハワード氏はコカ・コーラとバークシャーの取締役を務めている。
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